下品で汚らしい男、陣治と暮らす十和子。
これがヒロインとヒーローか? 嫌な予感
仕事もしないで怠慢な生活を送る十和子は、デパートの時計販売コーナーに電話でクレームを入れますが、店員の応対に理不尽に腹を立て、一方的に電話を切り、外出します。
暇つぶしか寂しさを紛らすためか クレーマーやってます
そこへ同棲している年上の男、陣治から電話がありますが、十和子は「用が無いなら電話してくんな」と冷たくあしらいます。
十和子 感じ悪い女です
レンタルDVD店でクレームを入れていた十和子は、昔の恋人である黒崎に似た男を見かけて店を出ます。
情緒不安定 昔の男が忘れられない女
陣治と生活している現在も、十和子は黒崎の事が忘れられないのでした。
十和子 嫌な女です
夜になり帰宅した陣治は、十和子の為に夕飯を作り、マッサージまでします。
マッサージだけですよ それ以上させてもらえない!
十和子の事をいつも考えて、尽くしてくれる陣治ですが、見た目が汚く下品な陣治を、十和子は毛嫌いして突き放します。
一緒に住まなきゃいいじゃん!
それでも陣治は十和子の事を考え、遊ぶお金を与えるなどして、優しく接するのでした。
この男に同情しません! これは優しさではない!
クレームを入れたデパートの、時計販売係の主任である水島から、十和子に電話がかかってきます。
クレーマー対応ですね
十和子が使用していた、壊れた腕時計の代わりに「何本か腕時計を持参してお詫びしたい」と提案する水島。
誠意を見せているわけですが…
ですが、十和子は水島の提案を拒否し、電話を一方的に切ってしまいます。
かなり手強いクレーマーです
しかし、十和子は水島が働くデパートに出かけ、その姿を確認。
十和子は外見・容姿を気にする女
陣治とは真逆のお洒落な容姿が気に入り、一度は断った時計の交換を受け入れて、自宅に水島を訪問させます。
十和子 嫌な女!
時計を何点か提案する水島ですが、それらの時計は水島が選んだ物では無く、業者に選ばせた事を知り、十和子は泣き出してしまいます。
十和子 誘ってます
水島は目の前で泣き出した十和子の唇を突然奪い「申し訳ありません、こうするしか無いように思いまして」と謝罪をしますが、十和子が水島を男性として受け入れ、更に激しい接吻を強要します。
水島は女の心が読める才能の持ち主(ヒモの才能)
十和子は、デパートで働く水島を訪ね、そこで水島が選んだという時計をプレゼントされます。
「水島が選んだ」というだけで大喜び! その時計は…
水島には妻子がいる事を知りながら、男女の関係を深める十和子。
十和子と水島 どっちもどっちだ
水島と別れ、帰宅途中の十和子の前に、帰りが遅い十和子を心配して自転車で探し回っていた陣治が現れます。
ストーカーです
しかし十和子は、またも陣治を突き放すのでした。
それでもまだ一緒に暮らしている
次の日、十和子の帰りが遅い事を心配した陣治から連絡を受けた、十和子の姉の美鈴が、2人が住んでいるマンションを訪問します。
姉の美鈴はきわめてフツーの主婦
美鈴は、十和子が黒崎に会っていたのではないかと疑いますが、陣治は「それだけは無い」と否定します。
完全否定します…それには理由が…
美鈴の問いかけに逆上した十和子は、部屋に閉じこもってしまい、呆れた美鈴は帰宅します。
十和子 病んでます!
再び黒崎への思いが強くなった十和子は、黒崎に電話をしますが、すぐに切ってしまいます。
ワンギリ
ビデオ映像を見ながら、黒崎との思い出に浸り、眠ってしまった十和子。
黒崎との海外旅行での自撮りビデオ
そこに陣治が帰宅し、ビデオを停止させ、十和子に外食を提案します。
切ないな…
食事をしながら、働いている建設現場の上司の悪口や、「いつか小説を書いてお金持ちになる」等の妄想話をする陣治に、十和子はうんざりした様子を見せます。
陣治は妄想の中で生きている男
その帰り道、十和子と陣治が乗車した満員電車で、後から駆け込んで来た男性客に、陣治は車内の奥に弾き飛ばされます。
十和子と陣治が少しだけ離れます
男性客は、陣治を弾き飛ばした事に謝罪もせず、十和子を笑顔で見つめています。
十和子が奪われる……陣治は妄想します
電車が発車するその瞬間、突如陣治が男性客をホームに突き飛ばし、倒れた男性客を冷たい視線で見つめ続けるのでした。
陣治にとって、十和子に好意を持つ男はすべて敵
その異常な行動に、十和子は恐怖を感じます。
アタシもゾッとしましたよ
水島と会い、タクシーに乗って帰宅する十和子は、車内から自転車に乗った陣治の姿を目撃、明らかに2人の様子を監視して追いかけて来ている事を確信します。
完全にストーカー
十和子は家には帰らず、美鈴の家に宿泊します。
唯一、ほっとする場所
その際に、黒崎が行方不明になった事を知った美鈴は、陣治が「十和子と黒崎が会う事は絶対に無い」と言っていた事を思い出し、陣治は、黒崎が行方不明になった事を知っているのではないかと十和子に伝えます。
黒崎殺人事件?
十和子は「陣治が黒崎を殺害したのではないか」と疑いを持ちますが、十和子を迎えに来た陣治により、連れ戻されてしまうのでした。
姉の美鈴は、陣治のことを好意的に見ているので帰るように促す
陣治が黒崎を殺害した事を疑う十和子、そこに水島から電話があり、水島の妻に嫌がらせがあった事、会社の顧客データが掲載された書類が無くなった事を告げられます。
そろそろ男女の仲を清算する算段か?
陣治を疑っている水島は、十和子に書類を探す事と、しばらく会わない方が良いと提案しますが、水島に会いたい気持ちが抑えられない十和子は、水島の働くデパートへ向かいます。
「しばらく会わない方が良い」というのは常套句 他に女ができた?
ですが、そこで目撃したのは別の女性と楽しくデートをしている水島。
三股ぐらいしてるんじゃないの?この男
そして、水島から十和子へ送られた時計は、安物の時計だった事が発覚します。
中国製の3000円の時計だった
それでも水島と会う事を懇願した十和子は、水島のいいなりとなるのでした。
もはや性奴隷の十和子
陣治が黒崎を殺害した事を調べる為に、十和子は黒崎の妻、国枝カヨを訪れます。
カヨは十和子のことを知っていました
カヨから、誰かに尾行された事がある事や、嫌がらせを受けていた事、黒崎は闇金融に多額の借金があった事を聞かされます。
嫌がらせしているのは陣治だと十和子は察します
そこにカヨの叔父、国枝が現れ「自分も話がしたい」と十和子との会話を要求、カヨは逃げるように外出をします。
国枝は足腰の弱った爺さん
「お前の事は忘れない」と近付く国枝から、十和子は逃げ出します。
国枝 怖いよ顔が!
十和子は黒崎の為に、実力者である国枝と、強制的に一晩を共にさせられた過去がありました。
(回想)エロ親父の国枝でした
しかし、その十和子を裏切り、黒崎はカヨと結婚する事を十和子に報告、逆上した十和子に暴力を振るい、一方的に別れを告げられたのです。
(回想)黒崎にボコボコにされる十和子
カヨを訪れた帰り道に、十和子を待っていた陣治に遭遇、帰宅後に陣治が黒崎を殺した事実を認めます。
これは嘘です
陣治が黒崎を殺害した事で、二度と会えなくなってしまった事に逆上し、陣治を責める十和子。
そりゃーー責めますよね
ですが、陣治は「そんな話は、もういい」と十和子をなだめるのでした。
おかしいだろ、この展開は
次の日、包丁を購入し、美鈴に「遠い所に行く」と電話をした十和子。
水島を刺すためです
水島にも電話をしますが、会社の書類が見つからない事を責められながらも、会う約束を取り付けます。
十和子は必至で懇願します
水島と会った十和子は、遠くに行くかもしれない事を伝え、書類が見つからない事を水島に謝罪しますが、水島は書類が見つかった事を十和子に報告します。
十和子のことは何も考えていない水島
書類が見つかった事を軽い調子で、謝罪もなく十和子に伝え、体を求めて来る水島に逆上し、十和子は水島を包丁で刺します。
刺されて当然かも
しかし、そこに陣治が現れ十和子を止めて「お前を刺したのは俺だ、警察にはそう伝えろ」と水島に伝えます。
どこまで十和子をかばうのか?
そして十和子は思い出すのです「黒崎を殺したのは自分だ」と。
はい、やっと思い出しました!
黒崎と別れた5年後に、十和子は黒崎に呼び出されて会いに行きます。
(回想)
そこで告げられたのは、1千万の為にもう一度、国枝と寝て欲しいという事。
(回想)
「必ず幸せにする」という黒崎に逆上し、十和子は黒崎を刺し殺します。
(回想)
そして、十和子からの電話を受けた陣治が、死体を処理して全て自分がやった事にして、十和子に全てを忘れさせていたのです。
(回想)
全てを思い出した十和子に、陣治は十和子の苦しみを全て自分が背負うと伝えて、「まともな男に出会って、幸せになれ!お前が身籠ったら、その子は俺が入ったと思ってな」と告げて、丘陵の柵を越えて飛び降り自殺してしまいます。
まったく意味不明!妄想癖のある陣治ですが、「お前が身籠ったら、その子は俺が入ったと思ってな」って、これは究極のストーカーかホラー映画ですよ(笑)
陣治が飛び降りた後、名前も分からない鳥の群衆が空を飛んでいるのでした。
おしまい!
十和子も陣治も嫌いです。まったく共感も同情もしません。しかし、嫌いな十和子を演じた蒼井優さん、嫌いな陣治を演じた阿部サダヲさんに拍手!