梶芽衣子映画祭が終わってしまいました。
今回26作品が上映されました。全作品観たかったのですが時間的・金銭的・体力的にそれは無理です。
それでも、どうしても観たかった10作品を観ることが出来ました。

数馬は、あの安岡力也、バロンは藤竜也。芽衣子さんの役はスケバンのリーダー役。掃き溜めに鶴の美しさ。「セックス・ハンター」と言ってもそんなシーンはほとんどない。当時、ヒットしていたゴールデン・ハーフの「黄色いサクランボ」挿入。力也さんと歌った名曲「禁じられた一夜」を聴けて良かった!

過激派の青年は田村正和、エリート警官を細川俊之。かなり暴力的な映像。最後の細川が死ぬシーンは唖然、そして笑い。

女囚たちの脱走劇。女囚のリーダー的存在の白石加代子が怖い! 個人的に、この役で白石加代子のイメージが定着した。すごい演技!

李礼仙の衣装がすごい! 仮面ライダーか特撮SF映画の悪役として登場するような姿だ。映画の冒頭、成田三樹夫に捕まり手錠をかけられるが、その手をぶった切って、その手をぶらさげたまま白昼の街を逃走する姿を望遠で撮っている。すれ違う人が振り返る。エキストラじゃないようだ。すごいロケだな(笑)

原田芳雄、藤竜也、地井武男、そして、梶芽衣子。最高です!

バーのカウンターで、原田芳雄、藤竜也、地井武男、梶芽衣子の4人が意気投合して酒を飲むシーンがある。この場面は、泣けてきます! 芳雄さんカッコいい!! 芽衣子さん綺麗!!

新幹線の騒音公害を扱った社会派映画。近藤正臣は騒音公害を問題提起する医師で、改善を求めて国鉄を脅迫する。 田宮二郎はエリート刑事役。スマートな演技だ。脚本がいい。

何度見ても最後の心中シーンはすごい! 迫真の演技!! 芽衣子さんの代表作であることは間違いない! ダウンタウン・ブギウギ・バンドの宇崎竜童をキャスティングしたのもいい。心中はいけないことだが、この二人だけは許される、と思えてしまう。本当は死ななくても良かったのに…無念!

タランティーノの「キル・ビル」で挿入されている「修羅の花」は、この映画で芽衣子さんが歌っている曲。あと、女囚シリーズの「怨み節」もエンディングで使用している。復讐のために生まれてきた雪を凄腕の刺客に育成する過程が面白い。西村晃扮するお寺の住職によってスポーツ根性もののようにシゴキ上げられるのです。

藤田敏八監督、原田芳雄、梶芽衣子。最高のトリオ。前作「修羅雪姫」の続編、否、「外伝」「番外編」といったほうがいい。敵役の病的な岸田森や猟奇的な南原宏冶がいい。ドバドバと大量出血するシーンが多い。