CD/本の話題 No.031 ~ No.040

【CD/本 No.031】

左が1985年に発表された新宿ピットインの20年史、右が先日行われた新宿ジャズフェスティバルの会場で購入した50年史です。
20年史は昨年他界された故・相倉久人氏が監修していますが、20年史を監修した人が50年目で亡くなるという...なんだろうね、この皮肉は...

20年史の冒頭ではジャズ・ドラムの巨人、故・エルヴィン・ジョーンズ氏が寄稿し、50年史の冒頭はピットイン育ちにして世界で最も新宿ピットインの至近距離に居住しているジャズ・ミュージシャン菊地成孔氏が「50周年を迎えたピットインに思うこと」を寄稿しています。

50年史の年表を見ていると忘れていたことを思い出します。わたしが初めて新宿ピットインに行ったのは1974年だったと思います。朝の部でした。無名の人だったので名前は覚えていません。六本木ピットインにも2回ほど行きました。村上ポンタ秀一さんのライブでしたが、いつ頃だったか思い出せません。ただ、六本木ピットインの店内の中央にある太い柱が邪魔だったことを思い出しました(笑

年表を見ていてハッキリと思い出したことをいくつか書いてみます。
1975年12月31日 新宿ピットイン オールナイトセッション
鈴木勲さん、大友義雄さんなどが出演していましたが、実はこの日、大晦日ですが、明治通りをはさんで伊勢丹向かいにあった新宿ロマン劇場で山下洋輔トリオが演奏しておりました。そして、この演奏で森山さんが退団しました。あとでそのことを知り「そっちへ行けば良かった!」と悔やみました。山下坂田森山の最強のトリオを一度でいいから聴きたかったと。
1985年12月21日 20周年記念コンサート(東京厚生年金会館)
エルヴィン・ジョーンズのスーパーヘビー級のドラムに圧倒されました。山下洋輔トリオ・リユニオンもありましたね、すっかり忘れていました。因みに、エルヴィン・ジョーンズは新宿ピットインでも聴いています。ケイコ・ジョーンズさんのご挨拶があったと記憶しています。
1996年1月6日 新宿ピットイン30周年記念 新宿ニュー・イヤー・ジャズ・フェスティバル(東京厚生年金会館)
山下洋輔PANJAスイングオーケストラとエルヴィン・ジョーンズ・スペシャル・カルテットが良かったですね。PANJAスイングオーケストラは復活させてほしいね。
ところで、40周年記念公演に行った記憶はなかったのですが、年表を見ると大きなホールでのコンサートはやっていないようですね。

さて、10年後の60周年記念はどんなメンバーになるのでしょうか。想像もつかないですが、菊地さん、大友さん、良武社長と山下洋輔トリオのメンバーは健在のような気がします。
因みに、わたしは多分、恐らく、maybe、perhaps、probably、、死んでいる。
頑張って生きようと思いますが、50歳の時に生死にかかわる大病をしたのに酒もタバコも控えておりませんので...バカは死ななきゃ治りません...(笑
(2016/01/03)
 

【CD/本 No.032】

[S10] 第241回 2016年1月8日 フリースタイル

今回の放送は菊地さんが選んだ2015年のベスト曲がオンエアされた。
最後にかかった曲はネオ・ボサノヴァの旗手セルソ・フォンセカの新作「Like Nice」。捨て曲なしの傑作だ。このアルバムは今後も1年の内に必ず数回は聴くであろう「座右の盤」になることは確実だろう。間違いない!!これこそ時代を超越した真の名盤というものだ。
アマゾンで注文していたが待っても待っても届かないのでキャンセルし、タワーレコード・オンラインに注文したのが11月中旬で待ちに待って届いたのが12月後半だった。入手出来ただけでも幸運かもしれないが何故品切れになるのだろう。先ほどアマゾンをチェックしてみたら既に在庫はなく、アマゾン・マーケットプレイスに出品されていた。その値段がなななんと9,865円!!なんじゃこりゃ?である(笑
「Like Nice」は2001年にリリースされた盟友ホナウド・バストスとの名盤「スローモーション・ボサノヴァ」の続編と言えるだろう。マルコス・ヴァーリ、ホベルト・メネスカル、カルロス・リラといったボサノヴァ・MPBのレジェンド達が共作者に名を連ねている。ポルトガル語と英語で歌い分けている。フォンセカの淡麗極上のヴォーカル、ボサノヴァ独特のギター、そして気品に満ちたオーケストレーションが素晴らしい。
ボサノヴァは夏が似合う? いえいえ真冬のボサノヴァもいいものですよ。マジで(笑
(2016/01/09)
 

【CD/本 No.033】

 最近買ったCDを整理中。 ほとんどが旧作ですが、夜電波でかかった盤も数枚あります。


01 sugadairo solo piano at velvetsun
02 Wayne Shorter/Footprints Live
03 Gary Peacock/ヴォイセズ(期間生産限定盤)
04 Lio/Wandatta
05 Phil Woods & Michel Legrand/Images
06 Robben Ford/ギターに愛を<FUSION 1000>
07 Joshua Redman/Timeless Tales (For Changing Times)
08 Christina Aguilera/Bionic
09 Neil Young/After the Gold Rush
10 Quarteto Em Cy/Vinicius Em Cy
11 Dorothy Ashby/ドロシーズ・ハープ
12 Celso Fonseca/Like Nice
13 The Singers Unlimited/Christmas
14 Dr. John/Gumbo
15 The Butterfield Blues Band/イースト・ウエスト
16 Lil Wayne/I Am Not a Human Being II-Deluxe
17 渡辺貞夫/ライヴ・アット・ジャンク(期間生産限定盤)
18 Bobby Hutcherson/リンガー・レイン
19 Quarteto Em Cy/ケレーラス・ド・ブラジル
20 Poncho Sanchez/Latin Soul
21 Sage Francis/Personal Journals
22 Denny Zeitlin/カーニヴァル+1(期間生産限定盤)
23 The Latin Jazz Quintet + Eric Dolphy/Caribe
24 WAR/Why Can't We Be Friends?
25 Jose James/The Dreamer Club Night Mix
26 DJ Jazzy Jeff/The Return of the Magnificent
27 山中千尋/アビス
28 Progressive-Man エンケン トリビュート(プログレマン)
29 Grand Central/Sax Storm
30 Galera/FOUR SEASONS
31 Doug Carn/REVELATION
32 Frank Zappa/One Size Fits All
33 The Sweet Inspirations/世界は愛を求めてる
34 Verve Unmixed Christmas
35 A Tribe Called Quest/ANTHOLOGY
36 Steve Kuhn Trio/亡き王女のためのパヴァーヌ(紙ジャケット仕様)
37 Booker T. & The M.G.s/Green Onions
38 American Clave/Drawn From Memory
39 Soul Children/Chronicle
40 Andra Day/Cheers to the Fall
(2016/01/17)
 

【CD/本 No.034】

 [S10] 第239回 2015年12月25日 クリスマス後夜祭気分のフリースタイル

この回の放送では「Verve Unmixed Christmas」「Verve Remixed Christmas」から選曲されました。
遡ってみますと「Remixed」の方は、4年前のクリスマス、シーズン2「第36回(2011年12月23日)裏送り裏クリスマス特集」でかかりました。この放送回はTBSラジオが開局60周年記念放送があったためネット局向けの「裏送り」で放送されました。いわゆる、俗にいう、重量級リスナーにはお馴染みの「味な粋電波」でした(笑 わたしは「Remixed」を昨年5月11日にアマゾンで購入しておりましたが、今回の放送を聴いて「Unmixed」もアマゾンで購入しました。

楽曲は、ジャズの名門レーベル「Verve」からのクリスマスソング集です。ジャケットもなかなか凝っています。「Unmixed」は、ターンテーブル付きのスノーモービルに女性が乗っていないのでリミックスできず、「Remixed」は女性が乗ってリミックスしているという暗示になっているようなデザインです。「Unmixed」と「Remixed」は同じ楽曲・曲順で構成されています。それぞれの楽曲を「Unmixed」と「Remixed」を交互に聴き比べると面白いです。 「Remixed」を聴いた人は「Unmixed」も聴くことをおススメします。オリジナル楽曲の素晴らしさを再認識するでしょう。 全楽曲を菊地さんがリミックスしたら・・・これはもっと楽しいアルバムになるに違いない、モダンポリリズムをふんだんに取り入れた「Verve Remixed Christmas By Naruyoshi Kikuchi」...妄想ですが、いいじゃないですか(笑
ちなみに、下の画像で2枚のジャケットを持ち、変顔している男は、高校受験を間近に控えた息子です(笑

(2016/01/20)
 

【CD/本 No.035】

 予想しておりましたが音楽ドキュメンタリー映画「Cu-Bop」のDVD/CD(OST)が発売されるらしいです。おまけにLPレコードまでも。

 しかし、残念ながらアクセル・トスカとセサル・ロペスとの共演は収録されていないようです。あくまでもそれぞれのグループでの演奏のようですね。(そもそも共演しなかったのかも・・・折角、命懸けで越境して来たのに・・・)未発表テイクとして収録されることを期待していましたが、残念です!!
ちなみに、DVDでは菊地さんと高橋監督の90分に渡る公開対談(映画祭TAMA CINEMA FORUM)をまとめた冊子がついているので買うならDVDかな・・・(笑

 さて、次の一手は、来日公演ではないでしょうか(笑
アクセル・トスカとセサル・ロペスの共演ですね。。。
期待しましょう!!
(2016/02/14)
 

【CD/本 No.036】

 次回の夜電波は、チャーリー・パーカーの生演奏を聴いたことがある日本ジャズ評論界の重鎮、瀬川昌久さんがゲスト出演しますが、河出書房新社の文藝別冊「チャーリー・パーカー モダン・ジャズの創造主」に「1953年NYカーネギー・ホールで聴いたパーカー」と題した瀬川さんのエッセイが掲載されています。改めて読み返してみました。

 本文中に「この不世出のジャズの天才に、3度まで直かに相見えることが出来た喜びを今更ながら深くかみしめつつ・・・」という記述があるので、瀬川さんは1953年のカーネギー・ホールと1954年のパラマウント劇場(8時半と真夜中の2回公演)、計3回 チャーリー・パーカーの生演奏を聴いているようです。

 瀬川さんが初めて渡米したのが1953年9月始めで、カーネギー・ホールのコンサートが同月26日です。瀬川さんはこのコンサートを狙って渡米したわけではないようです。ジャズの神に愛された瀬川さんの「強運」と言えるでしょう。

 ところで、瀬川さんはカーネギー・ホールやパラマウント劇場で、自分以外の日本人に出会わなかったのかな・・・

     

(2016/02/29)
 

【CD/本 No.037】

昨年の夏頃からずっとアマゾンで「予約受付中」のままになっている「ロバート・グラスパーをきっかけに考える、“今ジャズ"の構造分析と批評(への批評)とディスクガイド(仮) 」(原 雅明 (著), 村井 康司 (著), 菊地 成孔 (編集))ですが、どうなってしまったんでしょうね。。。何か問題があったのかしら? ややこしいことになっているのかしらね。。。「批評(への批評)」ってところが気になりますけどね(笑)
 2016年12月26日の発売!? 今年のクリスマスの後ですけど、こんなの予約取っちゃっていいのかしら(笑)まぁ、予約を入れて気長に待ちましょう。楽しみにしています。「幻」にならないように!
 ちなみに、今日、アマゾンで見つけたのですが、夜電波の人気シリーズ「日本語ラップ特集」「Holy Hip-Hop Hour (4H)」でお馴染みのMoeさんのニューアルバム「RAP PHENOMENON」(Moe and ghosts × 空間現代) が4月6日に発売されるようです。こちらは確実でしょう!!
(2016/03/22)
 

【CD/本 No.038】

 先々週の夜電波でオンエアされた発掘音源「ゲッツ/ジルベルト'76」と、先日リリースされたばかりの話題の新ユニット「CRCK/LCKS(クラックラックス)」のデビューアルバムを新宿タワーレコードで買いました。

20160424
CRCK/LCKS(クラックラックス)
dCprGの紅一点・小田朋美さん、夜電波でお馴染みの"ものんくる"のリーダー角田隆太さん、アメリカ帰りの小西遼さん、ギタリスト・井上銘さん、若手人気ドラマー・石若駿さん...このメンバーで何をやるんでしょう(笑)
ひと言で云えば、テンプレートにはまらない新種のスキルフルJ-POP、という印象です。カッコいいです。若いって、素晴らしい!!
ゲッツ/ジルベルト '76 [輸入CD][日本語帯・解説書付]
いまだに売れ続けている20世紀の大ヒット作「ゲッツ/ジルベルト」から13年後、1976年サンフランシスコの「キーストン・コーナー」でのライブです。 発掘音源は音質が悪いことが多いですが、このアルバムは思ったより悪くないです。 観客の歓声・拍手も適度です。 この時のジョアン・ジルベルトは調子良かったみたいです。
何よりもスタン・ゲッツが控え目なのが一番良いね(笑)
(2016/04/24)
 

【CD/本 No.039】

 高校に入学した息子にスマホを買ってやったら、それまでゲーム機として使っていたkindle Fireを使わなくなってしまいました。 もったいないのでワタシが使うことにしました。マンガを読むために(笑)
菊地さんが音楽を担当した「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の原作本のkindle版です。スマホは小さ過ぎてマンガを読むのは辛いですが、kindle Fire HDX(8.9インチ)は片手で持てますし、文字の大きさも丁度いい感じです。 紙の本は750円でkindle版は540円、少し安いですがアメリカ並みに半額位にならないかな・・・まぁ、書店と取次店にとっては死活問題だから抵抗するよね・・・。
ワタシはデジタルの音楽をダウンロードすることに少し抵抗があります。「音楽は円盤で買う派」なのですが、本はデジタルで買うことにまったく抵抗がありません。「サンダーボルト」は7巻まで刊行されていますが、とりあえず3巻までダウンロードしてみました。GW期間中に7巻読み終わるでしょう。

(2016/05/01)
 

【CD/本 No.040】

 菊地さんの著作がkindle化されているか調べてみました。
# 表紙 単行本 文庫本 kindle版 タイトル/コメント
1 200CD 菊地成孔セレクション―ロックとフォークのない20世紀 (学研200音楽書シリーズ)
ディスクガイド本か。経年しているから・・・ちょっとね・・・
2 CDは株券ではない
タワレコの小冊子をまとめたもの。
3 JAZZDOMMUNE (DOMMUNE BOOKS)
単行本を書店で立ち読みしたがDOMMUNEの放送の文字起こしで読みにくかった記憶が・・・kindle化されていたとは・・・
4 M/D 上---マイルス・デューイ・デイヴィスⅢ世研究 (河出文庫)
読みました。名著です。kindle化も近いでしょう!
5 M/D 下---マイルス・デューイ・デイヴィスⅢ世研究 (河出文庫)
読みました。名著です。kindle化すべきです!!
6 あなたの前の彼女だって、むかしはヒョードルだのミルコだの言っていた筈だ
格闘技の本です。すごく分厚い本です(笑)
7 アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで
kindle化希望!!
8 アフロ・ディズニー2 MJ没後の世界
こちらもkindle化希望!!
9 歌舞伎町のミッドナイト・フットボール -世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間- (小学館文庫)
kindle化されていた!! ダウンロードしてみましょう!
10 聴き飽きない人々
ディスクガイド本。
11 サイコロジカル・ボディ・ブルース解凍 (白夜ライブラリー001)
格闘技の本。特段興味なし。
12 時事ネタ嫌い (文庫ぎんが堂)
これは是非kindle化してほしい!!
13 スペインの宇宙食
単行本で読みました。デビュー作です。
14 東京大学のアルバート・アイラー : 東大ジャズ講義録・キーワード編
文庫本で読みました。まさに名著!!
15 東京大学のアルバート・アイラー : 東大ジャズ講義録・歴史編
文庫本で読みました。kindle化は当然!!
16 東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編 (文春文庫)
読みました。
17 東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)
読みました。
18 服は何故音楽を必要とするのか? ---「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽たちについての考察 (河出文庫)
読み始めたが真ん中ぐらいで挫折しました。全然頭に入ってこない。
19 服は何故音楽を必要とするのか?―「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽達について

20 憂鬱と官能を教えた学校
21 憂鬱と官能を教えた学校 上---【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史 調律、調性および旋律・和声 (河出文庫 き 3-1)
kindle化希望!!
22 憂鬱と官能を教えた学校 下---【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史 旋律・和声および律動 (河出文庫 き 3-2)
kindle化希望!!
23 ユングのサウンドトラック 菊地成孔の映画と映画音楽の本
24 ユングのサウンドトラック: 菊地成孔の映画と映画音楽の本 【ディレクターズ・カット版】 (河出文庫)
kindle化されたら読んでみましょう。
25 レクイエムの名手 菊地成孔追悼文集
読みました。昨年出版された本。文庫化するでしょうね。
(2016/05/03)