ライブ No.071 ~ No.080

【粋狂雑記 #071】

RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2017
ROUND ROBIN 一発本番即興演奏

【日時】2017年11月15日(水)開演20:00
【場所】shibuya duo MUSIC EXCHANGE
【出演】ASA-CHANG, SHOKO, starRo, TANCO, スガダイロー, 灰野敬二, 菊地成孔, 江﨑文武, 高橋保行, 小林うてな, 大竹重寿, 波多野敦子, 冨田ラボ, 有島コレスケ, 鈴木勲, 蓮沼執太

 最初に1人目のミュージシャンがステージに上がって5分間の演奏をしたあと、2人目のミュージシャンがステージに上がり、2人で即興演奏を5分やります。そして3人目のミュージシャンがステージに上がったところで1人目のミュージシャンがステージを去ります。2人目と3人目のミュージシャンで5分演奏します。そして4人目のミュージシャンが……というようにリレーするルールです。菊地さんはピアノで始まり途中からアルトサックスで即興しまたピアノに戻るステージでした。  16人のミュージシャンで正味1時間30分のステージでした。最後はスガダイローさんのソロで終わりました。出演順を組み替えて2巡目をやってほしかった(笑) 出演したミュージシャンも10分じゃ物足りないんじゃないかしら。他でもやってほしいですね。面白かった!!!
 体調を崩していた御年84歳のオマさん(鈴木勲)も出演していました。元気で良かった!!!

菊地IN→蓮沼OUT→大竹IN→菊地OUT→オマさんIN


(2017/11/18)
 

【粋狂雑記 #072】

石若駿 3DAYS 6公演 @新宿ピットイン
石若駿 & スガダイロー デュオ

    【日時】2017年11月17日(金)開演20:00
    【場所】新宿ピットイン
    【出演】スガダイロー(p) 石若駿(ds)

 凄まじいセッションでした! 光速のピアニスト、スガダイローさんに等速連動する石若さんのドラム。雷鳴のように、地鳴りのように、風のように、雨のように、歌うように、縦横無尽変幻自在、若手実力ナンバー1に異議なし!ってな感じでした。1stセットはインプロ1本勝負。2ndセットは生誕100年セロニアス・モンク作品集、お馴染みのパノニカ、ミステリオーソ、エビデンスなどを演奏しておりました。多才な石若さんですが「ドラマー石若」を知るにはデュオは最適だなと思いました。
 夜電波で紹介された桑原あいさんとのデュオ・アルバム「Dear Family」はまだ買っていません。今月は大西順子さんの新作2枚(「Glamorous Life」「Very Special」)、菊地さんの「機動戦士ガンダム サンダーボルト2」も発売されています……金欠……アルバムは給料日まで我慢ですが、ライブは待ってくれませんからね(笑)

(2017/11/18)
 

【粋狂雑記 #073】

吉例 菊地成孔3DAYS@新宿ピットイン
2017年12月19(火)、20(水)、25(月)日

 今年も年末の3デイズを行わせて頂きます。
大友、山下(敬称略)とのデュエットは既にライフワークに成りつつありますが、今年の「お楽しみ2日目」は、様々な試行錯誤の結果(嘘。いろんな企画を立てたんだけど、メンバーのスケジュールが全く合わなかった・笑・みんな忙しいっす)、初の「完全ソロ」つまり、ステージ上に私しかいない。という日にしてみる事にしました。これはギャラを独り占めしようとかそういう事ではなく(笑)、CD-J3台、サックス、ピアノ、その他を使った、完全即興のパフォーマンスです。余りに寂しかった場合は、マル秘ゲストが入るかもしれません。アート寄りの完全即興ソロはえらく久しぶりあるいは初めてですので、恐いもの見たさの皆さんには(笑)垂涎かと。それではご来場をお待ちしております。

 12月は加速しますね。
今年も恒例の菊地成孔3DAYS@新宿ピットインが迫っております。菊地さんが新宿ピットインの今月のパンフレットの表紙を飾っております。盟友・大友良英さんとのデュオ(25日)、師匠・山下洋輔さんとのデュオ(19日)、そして「問題の2日目」(20日)は、完全即興ソロをやるようです。CDJ、サックス、ピアノ、パーカッション、ヴォーカル、ラップ、トークなどを駆使した菊地さんにしかできない即興パフォーマンスが展開されるでしょう。ワタシは「問題の2日目」のチケットだけ前売りでゲットしています。楽しみです!!! マル秘のゲストも期待しちゃいましょう!! まさか!あの人が……(笑)
(2017/12/12)
 

【粋狂雑記 #074】

吉例 菊地成孔3DAYS@新宿ピットイン
2017年12月20日(水) SOLO

 上野動物園のパンダ、シャンシャンが一般公開されています。メチャメチャ可愛いので観に行きたかったのですが抽選に落ちたので残念です。シャンシャンが曲芸するわけでもなくコミュニケーションするわけでもないですが、只々可愛いので見ていたい。...そんなわけで菊地成孔ソロに行ってきました。


 CDJ3台、ピアノ、サックス、ヴォイスを駆使した2時間オーバーのノンストップ即興菊地ソロのパフォーマンスでした。圧倒的な爆音がピットインに響きます。その音圧が身体を揺らします。この環境は集合住宅では得られません。この環境にずっと居たい、一晩中でも聴いていたい気分になります。どんなに高価なオーディオを購入しても、それに見合った空間がなけれな相当な効果は得られませんからね。 DC/PRG、ペペ・トルメント・アスカラール、JAZZ DOMMUNISTERSなどのバンド活動に“即興菊地ソロ”を加え、定期的に活動してほしいです。全方位的に引き出しの多い菊地さんですから、毎回異なった“即興”を見せてくれるでしょう。なぜか、個人的にバンド活動より即興菊地ソロの方が期待値が高い。
 ちなみに、シャンシャンは公開期間が延長されたようなので追加応募があるらしい。可愛い時期は過ぎるのが早いからね。
(2017/12/23)
 

【粋狂雑記 #075】

鈴木勲 2DAYS @新宿ピットイン

    【日時】2018年1月12日(金)開演20:00
    【場所】新宿ピットイン
    【出演】鈴木勲(b)、山下洋輔(p)、竹村一哲(ds)

 今年初の新宿ピットイン。仕事の都合で行けるか微妙だったのですが8時5分前に到着、何とか間に合った。ドアのところでヨシタケ社長をお見掛けしました。今夜出演するメンバーへの新年のご挨拶か。
そのメンバーとは、日本ジャズ界の至宝、御年85歳の鈴木勲さん(オマさん)、御年75歳の山下洋輔さん、そして御両人の“孫”のような若手実力者 竹村一哲さん。
 インプロに始まりブルースからジャズ・スタンダードへ。ほとんどがオマさんにフラれた山下さんが思い付きで選曲しているようでした。ピアノでワンフレーズ弾いただけで自在に展開します。これがジャズの現場にしかない醍醐味でしょう。
 山下さんのMCも面白かった。オマさんとの出会い話。山下さんが国立音大受験前にオマさんに誘われてジョージ川口ビッグフォアのステージに上げられたというスゴイ実話。60年くらい前の話でしょうか。人生はそこそこ長い(笑)
 新宿ピットインの今月のスケジュールの表紙はオマさんです。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの一員として渡米していたころの写真だと思われます。中央はエルヴィン・ジョーンズ(ds)、右はデューク・ピアソン(p)。二人とも故人ですが、オマさんは現役でバリバリ活動しています。コンパイ・セグンドは94歳くらいまでステージに立っていたからまだまだです。キューバに負けるな!(笑)

(2018/1/13)
 

【粋狂雑記 #076】

BRÖTZMANN/LEIGH @ SuperDeluxe

 ヨーロッパのフリー・ジャズの巨人ペーター・ブロッツマンと女性ペダル・スティール・ギターのヘザー・リーのデュオを聴いた。重厚なサックスとペダル・スティール・ギターという異色の組み合わせだが、これが意外と合う! ウドと生ハム、クリームチーズとおかか醤油、アボカドとわさび醤油、ビールとダークラム……ブロッツマンの凶暴な音をハワイアンなどで使われるペダル・スティール・ギターの音が包み込んでいる。
ペダル・スティール・ギターは、Williams 700シリーズ12弦を使用していた。ほとんどペダルは踏んでいなかったようだ。リーの演奏はヘヴィメタルの激しい音や音響派ジョン・フェイヒーのボトルネック奏法を想起させる。彼女はあまり知られていない。身長180cmはあるだろう。ブロンドの長い髪の白人女性で顔が小さくてモデルでも通用する美人だ。アメリカのウェスト・ヴァージニア州出身でテキサス州育ち。脚が長くてジーンズが良く似合う。
このライブはブロッツマンとリーによるインプロヴィゼーション。このライブは男と女によるインプロヴィゼーション。男は「強く」、女は「長く」、このライブはオーガズムのようだった。



 一年振りのブロッツマンでした。御年77歳ですが、まだまだ元気です。また来日することがあったらまた聴きに行こう。
(2018/4/29)
 

【粋狂雑記 #077】

ONJQ復活 @ 新宿ピットイン

Otomo Yoshihide New Jazz Quintet
4月27日(金) 新宿ピットイン
  大友良英(g)
  類家心平(tp)
  今込治(tb)
  水谷浩章(b)
  芳垣安洋(ds)

 ONJQが復活しました。元祖ONJQ(大友良英(g)、菊地成孔(ts、ss)津上研太(ts、ss)水谷浩章(b)芳垣安洋(ds))のライブは行ったことがありませんでしたので、今回の復活に歓喜しております。しかし、元祖ONJQからメンバーチェンジがありました。菊地さん、津上さんは入らず、類家心平(tp)、今込治(tb)が新メンバーとして加入しました。つまり、フロントが木管から金管に変わりました。
ここ数年、「あまちゃん」の大ヒットから、あまちゃんビッグバンドやお祭りのプロデュースとかの大所帯での活動が多かった大友さんです。それはそれで良かったのですが、少人数編成でガッチリしたジャズを聴いてみたかったところです。ONJQの復活はまさに大歓迎です。ライブではドルフィーやモンクやオーネット・コールマンが演奏されました。7月にも新宿ピットインでやるそうです。アルバムも出してほしいです。



(2018/4/29)
 

【粋狂雑記 #078】

大口純一郎トリオ@新宿ピットイン

2018年5月21日(月) 20:00 ~ 22:30 新宿ピットイン
大口純一郎(p) 纐纈雅代(as) 外山明(ds)
 大口さんを初めて聴いたのは40年位前です。大友義雄さん、古澤良治郎さん、峰厚介さんらとのセッションが思い出されます。本格的にジャズを聴き始めたばかりのころでしたので、大口さんの演奏を聴いていっぺんに好きになりました。エレガントなタッチ、心地よいリズムに乗った華麗なテクニック。そして、誰にでも好かれる「味」があります。これは、コンサバティヴと言えるかも知れません。故に、今回、纐纈雅代さんと外山明さんとのセッションは「異色」なのです。大口さんと外山さんは初共演になるそうです。しかも、ベースレスのトリオです。ベースレスによって全体調和のバランスが難しくなります。ピアノとドラムスがダイレクトに対話します。ベースが間に入って上手く中和することができません。「大口さんと外山さんのダイレクトな対話」これがこのセッションの聴きどころでした。そして、纐纈さんの天真爛漫自由奔放なサックスが加わり、特異なトリオ・ミュージックが完成しました。今後も注目していきましょう!
 ちなみに、客席にご子息の大口俊輔さんが来ていました。近年は、大友良英さんの「あまちゃんビッグバンド」などでアコーディオンを弾いています。

この断片を聴いたら、次も聴きたくなる!!


(2018/5/26)
 

【粋狂雑記 #079】

芳垣安洋MoGoToYoYo@新宿ピットイン

芳垣安洋4DAYS 2018 MoGoToYoYo「tribute to Cecil」
2018年6月8日(金) 20:10 ~ 22:10 新宿ピットイン
吉田隆一(bs,fl)、元晴(as,ss)、有本羅人(tp,flh)、岩見継吾(b)、芳垣安洋(ds,perc)
 昨年結成された芳垣安洋さんのバンド「MoGoToYoYo」のライブに初めて行ってきました。アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(AEOC)をリスペクトしているバンドとうことで、早く行きたかったのですが、なかなか時間がなくてこの日になってしまいました。今回は「tribute to Cecil」となっていました。今年4月に他界したフリー・ジャズの巨匠セシル・テイラーに捧げられたライブです。
 各自が本業の楽器の他に、多種多様なパーカッション、コーラス、奇声?雄叫び?を発するなど、まさにAEOCリスペクト・バンドらしい演奏スタイルです。そして、演奏だけでなく顔にアフリカ系部族とおぼしきペインティングをしたり、衣装も仮想アフリカ系民族のようなものでした。「AEOCへの愛」が半端ない(笑)
 しかし、AEOCのコピー・バンドではありません。曲目はオリジナルだと思われます。休憩なし・曲間のインターバルもなしでノンストップ約2時間のライブでした。あっという間でした。目の前で芳垣さんのドラミングに陶酔していました。これはAEOC的な呪術に違いない!
 AEOCについては2回コンサートに行ったことがあります。五反田簡易保険ホールと横浜で山下洋輔さんと共演した時です。2回とも強烈に脳裏に焼き付いています。AEOCリスペクト・バンド「MoGoToYoYo」はまだまだ変化と覚醒を続けるでしょう。これからも追い続けます!
(2018/6/10)
 

【粋狂雑記 #080】

TReS Special 3days@新宿ピットイン

2018年7月5日(木) 20:10 ~ 22:45 新宿ピットイン
TReS: 永田利樹(b) RIO(bs) 早坂紗知(as,ss)
Special Guest: 伊藤志宏(p) 大儀見元(perc) 中路英明(tb)

 TReS Special 3days@新宿ピットインの初日(7/5)に行ってきました。
初日のゲストは中路英明さん(tb)、伊藤志宏さん(p)、大儀見元さん(parc) のオバタラ・セグンドの半分なので名付けて「オバタラハーフ」(非公式)。
前々から聴きたかった「TReS × オバタラハーフ」ですが、今回初めて聴くことができました。
 期待した通りの素晴らしいラテン・ジャズ・セッションでした!!
「TReS」のライブを聞くのは1年半振りですが、RIOさん(bs)の成長ぶりに驚きました。ソロの組み立てが凄く良くなった! はじめチョロチョロ中パッパ赤子泣いても蓋とるな的なレシピを体で覚え鍛え上げられた感じがしました。バリトン・サックスで新境地を切り開く予感がします。超注目株。
オバタラハーフは最強です! 壮快・豪快にして温かい中路さんのトロンボーン、推進力が半端ない!ちょっぴりユーモアもある伊藤さんのピアノ、そして、2週間キューバに行き、帰ったばかりでパワーみなぎる大儀見さんのパーカッション、「Lagrimas Negras」(黒い涙)という曲ではヴォーカルも披露。
今月から「TReS × オバタラハーフ」でツアーをやるようです。どこかでもう一度聴きたいですね。
いや~~~、夏はヤッパ、ラテン・ジャズばい!

(2018/7/9)