ライブ No.091 ~ No.100

【ライブ No.091】

祝!来日 ブラッド・メルドーのおススメは?

TBSラジオで、ジャズ・ピアニスト、ブラッド・メルドーの来日コンサートのCMを聞きました。

ブラッド・メルドーについては、90年代、00年代のアルバム3、4枚くらいしか聴いたことがありません。正直なところ「(メルドーのピアノは)嫌いじゃないけれど好きというほどでもない…」という曖昧な返答しかできません。20年代を間近にして「今なお進化を続ける圧巻の演奏」らしいので(笑)あらためでメルドーを聴いてみようか、と思っているのです。が、何を聴いたら良いでしょうね。おススメのアルバムがあったら教えてください。

しかし、6月のコンサートを1月から宣伝しないと集客できないのかしらね。「21世紀のジャズ・ピアノ界をリードする」人らしいですから…東京国際フォーラム ホールC 1500席くらいは、あっという間に完売……まぁ、そんなに甘くないかしら(笑)

(2019/1/18)
 

【ライブ No.092】

梅津和時プチ大仕事2019@新宿ピットイン
2月15日(金) はじめうた

梅津和時プチ大仕事2019@新宿ピットインの3日目「はじめうた」に行ってきた。
1stセットの1曲目は梅津内橋芳垣トリオでインプロ。2曲目から三線を持って元ちとせさん登場。梅津内橋芳垣というフリージャズで百戦錬磨の凄腕達の中に入って大丈夫か?「劇薬注意」「混ぜるな危険!」ではないのか(笑)
元さんは昨年「元唄(はじめうた)」というアルバムをリリースした。奄美大島で生まれ育った元さんにとって歌の原点ともいえる作品だ。そのアルバムの中から数曲歌ったが、フリージャズの凄腕達と化学変化が生じ“ソウルフル奄美シマ唄”が誕生した。 2ndセットは、三線を置いて、J-POPシンガーとしてヒット曲「ワダツミの木」などを歌った。奄美シマ唄で鍛えられた天性の歌唱力!!まさに奄美ソウル!奄美レゲエだ!本当に素晴らしい一夜だった。このメンバーでレコーディングして欲しいと思った。マジで!
帰りに「元唄(はじめうた)」(直筆サインカード付き)を買った。中孝介や民謡クルセイダーズと共演している。訪れたことのない奄美の海を想像しながら聴いている。




元ちとせ(vo) 梅津和時(as) 内橋和久(g) 芳垣安洋(ds,perc)
ワダツミの木


(2019/2/18)
 

【ライブ No.093】

梅津和時プチ大仕事2019@新宿ピットイン
2月16日(土) D.U.B 片山広明に捧ぐ

梅津和時プチ大仕事2019@新宿ピットインの4日目「DUB 片山広明に捧ぐ」に行ってきた。昨年11月、肝臓ガンで他界した巨漢のサックス奏者・片山広明を偲ぶライブである。盟友・梅津和時曰く「世界一大きい音でテナーを吹く男」である。大酒飲みだったことは、つとに有名で、肝臓をやられて早死にすると心配されていたが67歳まで生きた。「片山さん、結構頑張りましたね」と言ってあげたい。合掌。
1stセットは、梅津早川菊池のトリオでDUBの曲を演奏。梅津さんが片山さんの分までソロをとっていた。梅津さん「大きい音を出すのは大変です(笑)」 休憩時間には、片山さんの懐かしい写真のスライドショーがあった。「生活向上委員会」「DUB」結成時の写真から、山下洋輔さんやデヴィッド・マレイと共演した時の写真があった。その中でも頭髪のある梅津さんが一番懐かしい(ヤカマシイワ!)(笑)
2ndセットは、RCサクセションの頃からの盟友・仲井戸"CHABO"麗一さんがゲスト出演。軽妙で粋でユーモアのあるMCと渋いギター&ヴォーカルで超満員の新宿ピットインを盛り上げてくれました。70歳目前ですがカッコいい! Everything Is Be Alright!!




仲井戸"CHABO"麗一(g,vo) 梅津和時(as) 早川岳晴(elb) 菊池隆(ds)
打破




片山さんは今頃、清志郎さんと再会して一杯やっているだろうか
片山さんを偲び Kiyoshiro meets de-ga-show の Hospital より
Monzenbarai no Onna(Hiroaki no Baka)



Hospital

(2019/2/19)
 

【ライブ No.094】

PLAYS GATO BARBIERI@新宿ピットイン

≪赤いガトー≫

2019年3月7日(木)20:00~22:00 新宿ピットイン
吉田隆一(bs,fl) スガダイロー(p) 不破大輔(b)
芳垣安洋(ds) 関根真理(perc)

ガトー・バルビエリの「粋」と「哀愁」を持ったの後継者が現れた! テナーではなくバリトン・サックスの吉田隆一さんである。ガトー・バルビエリに成り切って登場した。全身真っ黒がイメージのガトー・バルビエリだが、吉田さんは≪赤いガトー≫で現れた。ガトーのオリジナル曲や名曲のカヴァーなどを演じた。期待以上の素晴らしいライブだった!!

アンコールにこたえて演奏したサンタナの名曲「哀愁のヨーロッパ」

満員の新宿ピットイン。満足した顔で帰路につく観客。これは2回目もあるだろう! 年に1度は聴きたい!今回のメンバーで「ガトー・バルビエリ・トリビュート・バンド」結成も…アリですね(笑)


(2019/3/9)
 

【ライブ No.095】

モリイクエ・イン・ジャパン@新宿ピットイン

2019年3月22日(金) 20:00~22:00 新宿ピットイン
モリイクエ(electronics),田村夏樹(tp),北田学(cl),藤井郷子(p)

新宿ピットインのスケジュールを見ていたら「モリイクエ」の名前が目についた。誰?この人?と一瞬考えたが、すぐに思い出した。1970年代後半、ノーウエーブ系パンクバンドの代表格、アート・リンゼイの「DNA」でドラムをやっていたイクエ・モリである。「DNA」は短命に終わった。その後、アート・リンゼイは変節し、カエターノ・ヴェローゾやマリーザ・モンチ等のMPBのプロデュースなどで大衆へ溶け込んでしまった。イクエ・モリについてはエレクトロニクスの分野で前衛を続けていることは知っていた。現在でも、ニューヨークを拠点に活躍しているようだ。

モリイクエはA4サイズのノート・パソコンを操作していた。2メートルの至近距離でモリイクエの手元を見ていたが、パソコンの操作(指先の動き)とスピーカーから流れる電子音がシンクロしていないのである。な・な・なんだ?この演奏スタイルは?パソコンの画面が見たいと思ったが……。
メンバー全員譜面は見ていない。インプロヴィゼーションだが、コンポジット感のある見事な構成の演奏だった。何故こんなことができるのか? この仕掛けもよくわからないが、心地よい音空間が出来上がっていた。ピットインのような空間より、抽象絵画を展示する美術館で流れていたら最高だと思った。


IKUE MORI in Japan@shinjuku Pit Inn_A part of 2nd_Set



(2019/3/24)
 

【ライブ No.096】

四管獣 SHIKANJU @新宿ピットイン

新宿ピットインの四管獣のライブに行ってきました。昨年10月に続いて2回目です。益々良くなっていました。リーダーRIOさんの高性能・高排気量エンジンのようなバリトンサックス、片山弘明を彷彿とさせる大音量・高音圧の上運天さんのテナーサックス、まるで獣のような男気のある纐纈さんのアルトサックス、纐纈さんとは対照的な優しい音色の俊英・佐藤さんのアルトサックス。これからも楽しみなグループです。新宿ピットインの夜の部に登場する日も近いでしょう。
 後半、ヒップホップとドラムの人がゲスト出演しましたが、正直面白くなかった。ジャズとヒップホップの融合を試みたということですが、数年前のケンドリック・ラマーの大傑作「To Pimp a Butterfly」で答えは出ているので、秋田音頭ラップとズンドコドラムでは「余興」の域を出ません。夏のフェスとか、盛り上がりたい若い衆向けとしてはいいかも、です。

 新宿ピットインの入り口付近でリリースされたばかりのCDとLPを販売していました。CDとLPでは半分くらい内容が違っているようですが、インストメインのCDだけ買いました。なななんと!早坂紗知さんが売り子をしていました(笑)


2019年3月30日 新宿PIT INN 昼の部
四管獣 「SHIKANJU」リリースパーティー 1stセットより
「Beast Blues」


(2019/3/31)
 

【ライブ No.097】

秘湯感@新宿ピットイン 2019/5/1

秘湯感デビュー&レコ発ライブ
スガダイロー(p) 纐纈雅代(as) 斉藤 良(ds) 福原千鶴(鼓) 湯河原EU子(vo)

新宿に密かに湧き出す源泉かけ流し" 名湯 ピットイン "。古くから傷を癒すと重宝されてきた天然の秘湯を感じることができます。泉質はフリージャズ―宴化物泉。加水・加温は一切無し。湧きたての即興成分をそのまま堪能できる混浴の湯船は、まさに極楽、極楽。

【感想】
 「秘湯感……ってなんだか面白そうだな」という匂いがプンプンしていましたので行ってきました。新宿ピットインの昼の部(昼ピ)ですが、立ち見もあって超満員でした。しかし……
はっきり言っちゃいますが、総じて、つまらなかったです。面白かったのは最初の10分くらいでした。「秘湯感」はフリージャズと温泉場ショートコント(お笑い)を合わせたようなバンドでした。メンバーは浴衣姿で演奏していました(笑) 笑いの質としては、「笑わせている=8%」「笑われている=92%」の比率でした(笑) この比率を逆転させないと面白くならないでしょう。演奏の方はパワープレイばかりで単調でした。
 つまらないライブでしたが、令和の初日として記憶に残るライブでした(笑) ちなみに、今後「秘湯感」は毎月1回 昼ピに登場するそうです。今後に期待!ってとこでしょうか。

(2019/5/4)
 

【ライブ No.098】

令和最初の夏の浅草サンバカーニバル

 今年も猛暑の中、恒例の浅草サンバカーニバルに行ってきた。
今年は松屋デパート浅草店の前に陣取った。日陰ではないが、一旦、パレードが始まってしまうと暑さも気にならない。午後1時から6時まで続いたパレードも短く感じるほどだった。熱気を帯びたパレードに猛暑を忘れてしまうほどだ。
今年もS1チームは仲見世バルバロスが優勝した。これで4連覇だ。浅草商店街の潤沢な資金力、そして、何と云っても地の利がある。わたしの地元、埼玉県戸田市を本拠地としたアレグリアは5位。毎年応援しているのだが、なかなか上位にいけない。結局、S1チームの結果は昨年と同じ順位になっている。本場リオのカーニヴァルに準じた審査基準を取っているようだが、素人目に観ても納得させられることが多い。後から登場するチームほど見栄えがするように感じる。しかし、毎年順位が入れ替わる様な展開になってほしいのだが…(S1チーム最下位は来年、S2チームの優勝チームと入れ替え)ちなみに、総合得点が昨年の500満点から380満点に変更されたようである。


今年のS1チーム結果
順位 チーム名 テーマの表現 躍動感 衣装 演奏 ダンス 総合評価 総合得点
仲見世バルバロス 53.0 55.0 56.0 54.0 52.0 74.0 344.0
サンバ・サウーヂ 51.0 53.0 52.0 52.0 50.0 71.0 329.0
リベルダージ 50.0 51.0 53.0 53.0 49.0 68.0 324.0
ウニアン・ドス・アマドーリス 48.0 53.0 48.0 51.0 46.0 64.0 310.0
アレグリア 50.0 51.0 52.0 48.0 45.0 63.0 309.0
自由の森学園サンバ音楽隊 46.0 48.0 44.0 46.0 43.0 57.0 284.0
マツド・セレージャ 42.0 40.0 43.0 37.0 39.0 54.0 255.0
アミーゴス・カリエンテス 36.0 36.0 37.0 40.0 35.0 50.0 234.0

昨年のS1チーム結果
順位 チーム名 テーマの表現 躍動感 衣装 演奏 ダンス 総合評価 総合得点
仲見世バルバロス 71.0 75.0 75.0 76.0 76.0 93.0 466.0
サンバ・サウーヂ 72.0 72.0 72.0 70.0 69.0 88.0 443.0
リベルダージ 72.0 71.0 73.0 72.0 65.0 86.0 439.0
ウニアン・ドス・アマドーリス 69.0 75.0 68.0 73.0 64.0 87.0 436.0
アレグリア 68.0 70.0 69.0 67.0 63.0 81.0 417.0
自由の森学園サンバ音楽隊 63.0 65.0 59.0 67.0 59.0 79.0 392.0
マツド・セレージャ 53.0 54.0 59.0 52.0 55.0 68.0 341.0
ICUラムズ 50.0 52.0 48.0 48.0 48.0 63.0 309.0
(2019/9/2)
 

【ライブ No.099】

Baila TReS@新宿ピットイン

永田利樹 Special Live The KANREKI 3days(1日目)
2019年9月6日(金) 新宿ピットイン
Baila TReS are
永田利樹(b) RIO(bs) 早坂紗知(as,ss) 伊藤志宏(p) 大儀見元(perc)

久しぶりに新宿ピットインに行ってきた。 永田利樹さんの還暦を祝う3日間の初日である。ちょうどこの日が永田さんの誕生日だった。

永田利樹。1959年9月6日東京生まれ。立教大学法学部卒業後、コントラバスのクラッシック奏法を溝入敬三氏、ジャズ奏法、理論をゲイリー・ピーコック氏、金澤英明氏に師事し、ベース奏者,作曲家として活動を始める。
1990年代には早坂紗知等ドイツ・メールスJAZZ祭、ニュールンベルグ大聖堂でのOstWest Festivalなどヨーロッパ各国のフェスティバルに参加し好評を博す。
山下洋輔、カルメン・マキ、ヤヒロトモヒロ、村上ポンタ秀一、おおたか静流、渡辺勝、梅津和時、板橋文夫、本田竹広など様々な国内のミュージシャンとのセッション、レコーディングに参加。

それからいろいろあって、

2011年には妻、早坂紗知(as,ss)、息子RIO(bs)とのユニット『TReS』で2ヶ月間のアルゼンチンツアーを行う。
2013年には『TReS』初CD「Escualo」を製作。
2014年には『TReS』第2作目のCD「la Luna Roja」を製作。
同年11月『TReS』2度目のアルゼンチン、ブラジルツアーを行いブエノスアイレス国際ジャズフェスティバルに日本人グループとして初の出場を果たす。
2015年には『TReS』第3作目のCD「Viento Apasionado」を製作。
2016年10月米国シアトルにてEarshot Jazz Festivalに『TReS』として参加。
同年12月キューバ、ハバナにてFestival International Jazz Plazaに『TReS』として参加。
2017年『TReS』第4作目のCD「"NIMBA" Live at Yahagi」を製作。
2019年『TReS』第5作目のCD「Baila TReS」を製作。

この日のセットは、永田親子バンド「TreS」にラテン・グルーブの強者、ピアノの伊藤志宏さんとパーカッションの大儀見元さんが参加した「Baila TreS」というバンドである。今年の4月頃に立ち上げたバンドで、同名のアルバム「Baila TReS」をリリースしている。リリース後、各地でライブを行っているが、今回初めて聴くことができた。この日は、特に、早坂紗知さんが素晴らしかった。彼女も還暦間近と思われるが、まだまだ進化を続けているいるようだ。


永田さん、還暦おめでとうございます!!



(2019/9/10)
 

【ライブ No.100】

アルタードステイツ30周年@新宿ピットイン

アルタードステイツ秋の恒例3デイズ30周年記念スペシャル(3日目)
2019年11月21日(木) 新宿ピットイン
アルタードステイツ are
内橋和久(g,effects) ナスノミツル(elb) 芳垣安洋(ds)
ゲスト:大友良英(g)、天鼓(vo)

 3年ぶりにアルタードステイツを聴いた。
新宿ピットイン「アルタードステイツ秋の恒例3デイズ30周年記念スペシャル」の3日目の公演である。 この日は、ギターの大友良英さんとヴォイス・パフォーマンスの天鼓さんがゲストで出演した。1stセットは天鼓さんとの1本勝負、2ndセットは大友さんとの1本勝負、アンコールは全員一丸となって1本勝負。まさにインプロヴィゼーション全開!リミッター解除のパフォーマンスとなった。
 ナスノさんの地を這い大地を支配するようなベースに乗って、ゴゥゴゥゴゥゴゴゴァーグァーンの天鼓さん、ドカンドカンドドドドチンチンドカーンの芳垣さん、グァーンキューンジャジャジャジャジャジャーの内橋さん、そして、ゴゴ,ゴゴゴ,ゴガゴガゴキューンの大友さん、稀代のインプロヴァイザー達による音の洪水に溺れた至福の一夜だった。
ちなみに、内橋さんと大友さんは23年ぶりの共演だったようだ。


リミッター解除のアンコール!!



(2019/11/23)