映画 No.041 ~ No.050


【映画 No.041】

映画「私が殺したリー・モーガン」@アップリンク渋谷

 新宿で映画「バンコクナイツ」のメイキング・ドキュメンタリー「映画 潜行一千里」を観た後、渋谷に移動し、映画「私が殺したリー・モーガン」を観ました。 ジャズ・ファンなら大抵の方は知っているリー・モーガン射殺事件のドキュメンタリーですね。リー・モーガンを射殺したのはドラッグで身を持ち崩した天才トランぺッター、リー・モーガンを「再生」させたヘレンさんです。ヘレンさんの晩年のインタビューにもとづいて制作された映画です。

 「1972年2月19日、マンハッタンのジャズ・クラブで凶弾に倒れた天才トランぺッター、リー・モーガンの真実に迫るドキュメンタリー」って宣伝文句ですが、本当に真実に迫っていたかしら? 殺されなければならない「理由」は何だったのかしら?
 ここからはワタシの妄想ですが…… 映画ではヘレンさんを「内縁の妻」としていますが、はたしてそうでしょうか。 女友達、恋人、妻、愛人 …… リー・モーガンが殺されたとき、リー・モーガン自身はヘレンさんどう想っていたのでしょう。はっきり言ってどれにも該当しなかった。つまり、ヘレンさんはリー・モーガンにとって仕事上の(口うるさい)マネージャーでありそれ以上でもそれ以下でもなかったということです。ヘレンさんがかなり年上でしたので、かつてリー・モーガンが抱いていたヘレンさんに対する「母性」のような感情はこのときすでになかったと思います。リー・モーガンは「親離れ」していたのです。 しかし、ヘレンさんには「リー・モーガンは私が再生させたのよ」「あの子は私のものよ」という意識がまだあった。そして、リー・モーガンの新しい若い恋人の前で、冷たくあしらわれ深く傷ついた(切れた)ヘレンさんは ………
 「殺すつもりはなかった」とインタビューで答えていますが、リー・モーガンと交わした最後の会話、つまり切れるキッカケとなった会話、拳銃のトリガーを引くキッカケとなった会話については答えていないです。相当ひどい言葉を浴びせられたことは想像に難くないですね。事件の核心はこの時の会話にあると思うのですが、想像の域を出ません。
 あと、映画では、この日ニューヨークは大雪で、救急車が到着するまで1時間かかったので助からなかったとしています。本当ですかね? ほぼ即死だったのではないですか? ニューヨークの大雪を悲劇の小道具に使っていませんか?

 死んだらリー・モーガンに会って「何故貴方は殺されたんですか?」とインタビューしたいですね。ヘレンさんのインタビューだけじゃリー・モーガンも納得していないかもしれませんからね。


(2017/12/29)
 

【映画 No.042】

昨晩、偶然、映画「人生フルーツ」を観てしまった。

 現在、渋谷アップリンクなどでアンコール上映されているドキュメンタリー映画「人生フルーツ」を観ました。
BSの日本映画専門チャンネルで放映されていました。 東海テレビが制作した傑作ドキュメンタリーです。巷で話題になっていたので観たいと思っていましたが、昨晩、偶然にも、幸運にも、好運にも、ラッキーなことに観ることができました。 放映開始5分前でした。これは運命でしょうか(笑)
 修一さん90歳、英子さん87歳、結婚60年の夫婦の日常を描いたドキュメンタリーです。高齢化社会のひとつの理想形だと思います。2人で野菜や果実を栽培し料理して一緒に食べる日常です。感心したのはお互いが健康で夢中になってそれをやっているということです。「終活」という言葉があります。嫌いな言葉です。このドキュメンタリーを観て感じたことはいくつになっても、死を迎えるまで“夢中になれること”を持っていることが「終活」ではないかと思いました。望むべきは死を迎えるまで健康でいたいということですが……それに関してもこのドキュメンタリーは理想形でした(ネタバレ)(笑)


(2017/12/31)
 

【映画 No.043】

ヒトラーへの285枚の葉書@新文芸坐

製作年:2016年
製作国:ドイツ、フランス、イギリス
上映時間:103分
監督:ヴァンサン・ペレーズ
脚本:ヴァンサン・ペレーズ
出演者:エマ・トンプソン、ブレンダン・グリーソン、ダニエル・ブリュール
あらすじ:
1940年6月、戦勝ムードに沸くベルリンで質素に暮らす労働者階級の夫婦オットー(ブレンダン・グリーソン)とアンナ(エマ・トンプソン)のもとに一通の封書が届く。それは最愛のひとり息子ハンスが戦死したという残酷な知らせだった。心のよりどころを失った二人は悲しみのどん底に沈むが、ある日、ペンを握り締めたオットーは「総統は私の息子を殺した。あなたの息子も殺されるだろう」と怒りのメッセージをポストカードに記し、それをそっと街中に置いた。ささやかな活動を繰り返すことで魂が解放されるのを感じる二人。だが、それを嗅ぎ付けたゲシュタポの猛捜査が夫婦に迫りつつあった……
 ささやかな抵抗です。ヒトラーへの285枚の葉書、ゲシュタポに回収された葉書は267枚。最後にオットーは逮捕され斬首されます。予想された結末ですが、オットーとアンナの「淡々とした決死の覚悟」が見事に表現されていました。斬首される直前に逮捕した警部が「何かできることはないか」とオットーに声を掛けると、オットーは「ポストカードとペンを」と答えます。悲しいことだけれど、な・な・何だ? この清々しさは……
 オットーの隣人の婦人宅にナチス党員が入り込み窃盗した場面で、事情聴取のため連行される婦人が、ナチス党員が起こした窃盗では自分が嘘つきにされてしまうと考え、団地から飛び降り自殺するシーンがありました。まさに不条理な時代を象徴するシーンでした。 あの頃、日本でも同じようなことが起こっていたかもしれない。日本版でリメイクしても通用する映画だと思いました。良い映画観たわ。


(2018/1/8)
 

【映画 No.044】

エル ELLE@新文芸坐

製作年:2016年
製作国:フランス
上映時間:131分
監督:ポール・ヴァーホーヴェン
脚本:フィリップ・ディジャン
出演者:イザベル・ユペール、クリスチャン・ベルケル、アンヌ・コンシニ、ロラン・ラフィット
あらすじ:
ゲーム会社でCEOとして働くミシェル(イザベル・ユペール)は、ある日自宅で覆面を被った男に襲われる。自分のペースを崩さず日常生活を送るミシェルだったが、襲われた記憶がフラッシュバックし彼女を蝕み始める。犯人は身近にいるようだ。自分をもてあそんだ犯人の正体を突き止めるべく、周囲に探りを入れていくミシェルだったが、やがて自身に潜んでいた欲望や衝動に突き動かされ、周囲を巻き込み波乱を巻き起こしていく……
 レイプされたミシェルですが、ジタバタせずに淡々と真犯人を探します。ミシェルには幼少期に受けた虐待・恥辱に比べればレイプぐらいじゃ動じない精神の強靭さがあります。映画のポスターの左端に「犯人よりも危険だったのは“彼女”だった。」と記されています。 彼女はゲーム会社の敏腕社長です。彼女はレイプされたことで犯人捜しゲームのスタートボタンが押されたのかもしれません。凶悪犯で服役中の父親・わがままな母親・たよりない息子・気の強い息子の嫁・オタクっぽい会社の社員などは犯人捜しゲームに登場するキャラクター達ですが、真犯人とは相関性のないキャラクター達ばかりです。真犯人は近くにいました(笑) 映画が終わるころには真犯人は誰でもいいや!と…… この映画は彼女自身の言動を楽しむ映画です。期待して観たのですが……ゲーム的に言えば「クソゲー」ってことです(笑)


(2018/1/8)
 

【映画 No.045】

『ベイビー・ドライバー』爆走絶叫上映
 2月25日(日) 19:30~ @池袋 新文芸坐

池袋の新文芸坐で『ベイビー・ドライバー』爆走絶叫上映というイベントがあります。昨年、夜電波で特集した映画『ベイビー・ドライバー』の再上映のイベントですね。ワタシも2回観に行きましたけどね。
「★冒頭7分間程度は原則スタンディングでのご鑑賞をお願いいたします★」「クラッカーの持込み(お一人様合計20発迄)」……(笑)…… こんな上映会はよくあるイベントなのでしょうか? 面白そう!!!
(2018/1/17)
 

【映画 No.046】

ありがとう、トニ・エルドマン@渋谷アップリンク

原題:Toni Erdmann
製作年:2016年
製作国:ドイツ・オーストリア合作
上映時間:162分
監督・脚本:マーレン・アーデ
出演者:ペーター・シモニスチェク(ヴィンフリート/トニ・エルドマン)、サンドラ・フラー(イネス)
あらすじ:
 陽気で悪ふざけが大好きなドイツ人男性ヴィンフリートは、ルーマニアで暮らす娘イネスとの関係に悩んでいた。コンサルタント会社で働くイネスは、たまに会っても仕事の電話ばかりしていて、ろくに会話もできないのだ。そこでヴィンフリートは、ブカレストまでイネスに会いに行くことに。イネスはヴィンフリートの突然の訪問に戸惑いながらも何とか数日間一緒に過ごし、ヴィンフリートはドイツへ帰っていく。ところが、今度は「トニ・エルドマン」という別人のふりをしたヴィンフリートがイネスの前に現われて……
 菊地さんが大絶賛していた映画「ありがとう、トニ・エルドマン」を観ました。渋谷アップリンクで「見逃した映画特集2017」をやっていたので。 水野晴郎さんじゃないけれど「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」と思いました。
久しぶりに会った娘が、幸せそうじゃない、心を病んでいるように見える、ろくに会話もできない、深い闇の中にいるようだ、「お前は人間か?」と娘に問う …… 父親としては何とかしてあげたいが、たいていの父親は何もできない、しかし、このオヤジ、ヴィンフリートは違った!! トニ・エルドマンに変身して娘を深い闇の中から救出したのである。その方法がかなり奇抜というか荒治療である(笑) 一例だが、ある婦人の家で、もてなしを受けたお礼として歌を披露した。父がキーボードを弾き始め、歌詞も見ずに娘が歌った。その歌は、ジョージ・ベンソンの曲で、ホイットニー・ヒューストンのカヴァーで大ヒットした「Greatest Love Of All」だった。 思うに、この曲を娘が大好きということを父は知っていたのだ。 The greatest love of all Is easy to achieve Learning to love yourself It is the greatest love of all これは父から娘へのメッセージだったのだと思う。そして、娘はそれを察して涙した、のだと思う。 ……… 随所に女性監督らしさが出ていた。女性同士の会話とか、バカな男のアレの場面とか滑稽な仕草とかに(笑) 162分のホームドラマだが、父と娘の会話にならない沈黙の場面が、父と娘の距離感を良く表していた。162分は決して長くない。いやぁ、映画って本当にいいもんですね~

(2018/1/23)
 

【映画 No.047】

新感染 ファイナル・エクスプレス@新文芸坐

原題:Train to Busan
製作年:2016年
製作国:韓国
上映時間:118分
監督:ヨン・サンホ
脚本:パク・ジュソク
出演者:コン・ユ(ソグ), キム・スアン(スアン), チョン・ユミ(ソンギョン), マ・ドンソク(サンファ), チェ・ウシク(ヨングク)
あらすじ:
 ソウルとプサンを結ぶ高速鉄道の中で突如として発生した、謎のウィルスの感染拡大によって引き起こされる恐怖と混沌を描いた韓国製サバイバルパニックアクション。ソウルを出発してプサンに向かう高速鉄道KTXに乗車したソグとスアンだったが、直前にソウル駅周辺で不審な騒ぎが起こっていた。そして2人の乗ったKTX101号にも、謎のウィルスに感染したひとりの女が転がり込んでいた。感染者に捕らわれれば死が待ち受けるという極限状態の中で、生き残りをかけて決死の戦いに挑み ……
 いやぁ、この映画、面白い!!! って思って観ていました …… 途中までは……
ネタバレですが、感染者は鳥目、つまり夜盲症なのです。列車がトンネルに入り、車内が暗くなると感染者は動けなくなったのです。 決定的な弱点です。 しかし、列車がトンネルを抜けると感染者は動き始め乗客を襲い始めたのです。 何で? おいおい!それはないだろう(笑) 感染者を増やさないためにはトンネル内に列車を止めて、感染者が収容された車両を切り離して逃げればいいじゃないか、 或いは、夜になるまでトンネル内に停車し、暗くなったら発車すればいいじゃないか? 何故、感染者を夜盲症に設定したのか? その設定さえなければ星5つ。泣けるシーンもあったのですが、その設定が引っかかって泣けませんでした。星3つ。残念。
これからこの映画を観る方は、その設定には目をつぶって観てください(笑)

(2018/1/28)
 

【映画 No.048】

ダンケルク@新文芸坐

原題:Dunkirk
製作年:2017年
製作国:アメリカ
上映時間:106分
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演者:フィオン・ホワイトヘッド(トミー), トム・グリン=カーニー(ピーター), ジャック・ロウデン(コリンズ), ハリー・スタイルズ(アレックス)
あらすじ:
 史上最大の救出作戦と言われる「ダイナモ作戦」が展開された、第2次世界大戦のダンケルクの戦いを描く。ポーランドを侵攻し、そこから北フランスまで勢力を広げたドイツ軍は、戦車や航空機といった新兵器を用いた電撃的な戦いで英仏連合軍をフランス北部のダンケルクへと追い詰めていく。この事態に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じ、1940年5月26日、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員したダイナモ作戦が発動された ……
  “奇跡の大脱出”ダイナモ作戦の映画化だが、この映画、だれが主演なのかよくわからない。登場人物すべてが主演と言ってもいいかも。 セリフも少ない。陸上の場面、海上の場面、空中戦の場面 それぞれが独立して同時進行している。 つまり、同時進行のように見せて臨場感・緊迫感を煽る映像手法なのかも。しかし、繰り返される爆破シーン、繰り返される空中戦、繰り返される兵士の脱出シーン、繰り返される…… 冗長的だ。106分は適当な尺だと思う。これは大正解だ!!
潤沢な人・物・金によって作られた壮大なスケールの映画だ。画だけは素晴らしい。
救出のため様々な貨物船、漁船、遊覧船、救命艇など、民間の船が駆け付け、兵士たちが歓喜するシーンは感動的だったが……星3ってとこか。

(2018/1/28)
 

【映画 No.049】

映画「女経」@新文芸坐

公開日:1960年1月14日
監督:市川崑、 増村保造、 吉村公三郎
原作:村松梢風
脚本:八住利雄
音楽:芥川也寸志
出演:若尾文子、山本富士子、京 マチ子、川口浩、船越英二、田宮二郎
解説:
  三大監督・三大女優によるオムニバス映画。
第1話:耳を噛みたがる女(増村保造)
  銀座のキャバレーでホステスをしている紀美は、客から金を巻き上げては株に投資をしていた。紀美を落とせるか友人と賭けをしていた会社社長の跡取り息子の正巳は、彼女をドライブに誘い出すことに成功する。
第2話:物を高く売りつける女(市川崑)
  失踪した流行作家の三原は、湘南の海岸で白い肌の女と出会う。数日後、一軒の別荘の前で彼女と再会した三原は、売りに出しているというその家を、彼女ごと買い取ると申し出た。
第3話:恋を忘れていた女(吉村公三郎)
  かつて売れっ子芸妓だったお三津は、京都で修学旅行専門の宿と、酒場とお茶屋を経営する働き者だ。亡くなった夫の妹が結婚資金を借りに訪れるが、財産を横取りされると思ったお三津は、彼女を帰してしまう。
 3話からなるオムニバス形式の映画
一番のお気に入りは若尾文子の「第1話:耳を噛みたがる女」。貧しい家庭に育ち、お金に汚く、嘘つき、しかし、美人だが誰とでも寝るような女ではない。最後の嘘は愛する男への優しさなんだな…… いいね!若尾文子!!!
最初は四谷怪談のような映画かと思ってしまった「第2話:物を高く売りつける女」。女の正体が詐欺師であることがわかってから俄然面白くなった。…… いいね!山本富士子!!!
「第3話:恋を忘れていた女」は京マチ子が主演。かつて売れっ子芸妓だったお三津は、京都で修学旅行専門の宿と、酒場とお茶屋を経営する働き者だ。初めは≪鉄の女≫という感じのお三津だったが、徐々に女性らしさ、優しさ、明るさが増していく。…… いいね!京マチ子!!!

 3話とも共通しているのは「たくましい女」「自立する女」「したたかに、しなやかに生きる女」だ。 力道山刺される前の1960年の大映映画。 初めて観た映画だと思うが、初めて観たような気がしない。
(2018/2/5)
 

【映画 No.050】

映画「女妖」@新文芸坐

公開日:1960年6月26日
監督:三隅研次
原作:西条八十
脚本:長谷川公之、飯村耕
出演:船越英二,山本富士子,野添ひとみ,叶順子
解説:
 船越英二と女優三人によるオムニバス映画。
第1話:白と紫の女(山本富士子)
 浅草伝法院での大和組の豪華な葬式に、作家・屋形東作(船越)は足を止めた。喪主側の一人の女に目は釘づけとなった。女は今度大和組をつぐ二代目だという。まぎれもないあの女だった。屋形の執筆している週刊誌のグラビヤに載った写真に魅せられてから、屋形は浅草で二度その女を見かけた。そして、三度目、寿司をつまむ屋形の側に女が現われた時、屋形は思わず声をかけていた ……
第2話:黄と黒の女(野添ひとみ)
 箱根のケーブルカーで声をかけてきたのは女の方からだった。屋形の熱烈なファンだと言った。屋形は、郊外のアパートを訪ねるハメになった。なんの飾り気もない部屋。抱擁、接吻、そして咳こんだ千鳥に思わず屋形は身をひいた ……
第3話:ライトブルーの女(叶順子)
 泳ぎが好きだという娘に水着を与えた屋形は、二人で白井浜へ来ていた。彼女は、屈託のない様子で一緒に風呂へ入ろうと言った。初対面から、その女は、さばさばと私は先生の娘ですと言ってのけた。屋形の胸には、戦争中のある一夜の記憶が蘇った ……
 3話からなるオムニバス形式の映画
 船越英二といえば、TBSドラマ「時間ですよ」の銭湯の主人役を想起するが、この映画では三人の美女と関わる初老の作家役だ。山本富士子の無防備な可愛さ、野添ひとみのスタイリッシュな可愛さ、叶順子のロリータチックな可愛さ …… 船越は行動的な三人の女性に振り回される。 野添と叶は船越を巧みにだます役だが、船越の役は「だまされてもいい」と思えるほどのうらやましい役だ(笑)
 この映画も先に観た映画「女経」と同様に、「たくましい女」「自立する女」「したたかに、しなやかに生きる女」の映画だ。
(2018/2/5)