AnaDigi No.011 ~ No.020

【AnaDigi No.011】

GOOD NEWS FROM AFRICA - DOLLAR BRAND

 南アフリカ、ケープジャズのピアニスト、ダラー・ブランド。近年は、イスラム名アブドゥーラ・イブラヒムを名乗っている。デューク・エリントンやセロニアス・モンクの影響を受け、左手の力強いビートにアフリカを感じる。本作「GOOD NEWS FROM AFRICA」は同郷のベース奏者、ジョニー・ダイヤニとのデュオ。SIDE1の2曲目、フルートによる「MSUNDUZA」は渡辺貞夫や板橋文夫もカヴァーしている親しみのあるメロディーだ。

and other album

GOOD NEWS FROM AFRICA - DOLLAR BRAND (SIDE 1)

GOOD NEWS FROM AFRICA - DOLLAR BRAND (SIDE 2)

(2018/10/6)
 

【AnaDigi No.012】

NICE GUYS - ART ENSEMBLE OF CHICAGO

 アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(Art Ensemble Of Chicago:AEC)は、1966年に活動を開始したシカゴのフリー・ジャズ・グループ。ステージ上に膨大な数の楽器を並べ、その時のインスピレーションで楽器を選択し演奏する。『ナイス・ガイズ』(Nice Guys) は、1979年のアルバムで、彼らにとってECMから出た最初のアルバムだ。60年代の多民族的・土着的・呪術的・儀式的な部分は薄れ、ECMのコンセプト「The Most Beautiful Sound Next To Silence」によって、かなり聴きやすくなっているが、これを好感するか?

and other album

NICE GUYS - ART ENSEMBLE OF CHICAGO (SIDE 1)

NICE GUYS - ART ENSEMBLE OF CHICAGO (SIDE 2)

(2018/10/12)
 

【AnaDigi No.013】

WISHES - KOCHI

 KOCHI(東風)は、菊池雅章(p,key)と日野照正(tp)が中心となって結成したスーパー・バンドである。菊池雅章は70年代後半、マイルス・デイヴィスとスタジオ・セッションを行ったが、その時の音源は公式には未発表となっている。このアルバムを聴けば、80年代に復活したマイルスのサウンドは菊地のコンセプトが反映されていることがわかる。このアルバムでは、70年代前半のマイルス・バンドで活躍したSteve Grossman(ss,ts)、Dave Liebman(ss,fl)、Reggie Lucas(g)、Al Foster(ds)、M'tume(perc)が参加している。

WISHES - KOCHI (SIDE 1)

WISHES - KOCHI (SIDE 2)

(2018/10/14)
 

【AnaDigi No.014】

O AMOR, O SORRISO E A FLOR - JOÃO GILBERTO

 ジョアン・ジルベルト(1931年6月10日 - )。ブラジルの歌手、ギタリスト。作曲家アントニオ・カルロス・ジョビンや作詞家ヴィニシウス・ヂ・モライスらとともにボサノヴァを創成した最重要人物。
「O AMOR, O SORRISO E A FLOR」(愛と笑顔と花)は、1960年のセカンドアルバム。ボサノヴァの原点。名盤中の名盤。

and other album

O AMOR, O SORRISO E A FLOR - JOÃO GILBERTO (SIDE 1)

O AMOR, O SORRISO E A FLOR - JOÃO GILBERTO (SIDE 2)

(2018/10/16)
 

【AnaDigi No.015】

THE ESSENTIAL - ASTRUD GILBERTO

 ジョアン・ジルベルトの元妻。アストラッド・ジルベルト。ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、ヴィニシウス・ヂ・モライスらが創成したボサノヴァという音楽に、アストラッド・ジルベルトの素人っぽい歌い方が「化学変化」を起こしボサノヴァを世界に広めた。もし彼女が熱唱系のエモい歌手だったら大ヒットしなかったかもしれない。
このアルバムは、彼女のVerve時代のベスト盤だ。珍しい写真だったのでジャケ買いした(笑)。ちなみに、彼女はバイーアで生まれたが顔立ちはブラジル人ぽくない。ブラジル人の母親とドイツ人の父親のハーフだからか。

and other album

THE ESSENTIAL - ASTRUD GILBERTO (SIDE 1)

THE ESSENTIAL - ASTRUD GILBERTO (SIDE 2)

(2018/10/17)
 

【AnaDigi No.016】

MOON MOOD - MARTIN THEURER

 マーティン・テューラーの「MOON MOOD」。1979年ベルリン録音。FMP0700。知名度はほとんどないだろうが、一音を聴いただけで「只者ではない!」と察する。確かシュリッペンバッハとデュオをやったアルバムもあったはずだが…

and other album

MOON MOOD - MARTIN THEURER (SIDE 1)

MOON MOOD - MARTIN THEURER (SIDE 2)

(2018/10/18)
 

【AnaDigi No.017】

第三世界=アンダーグラウンド

 ダラー・ブランド(p,vo、イスラム名アブドゥーラ・イブラヒム、南アフリカ)、ドン・チェリー(tp,vo,perc、アメリカ)、カルロス・ワード(as,vo,perc、パナマ)の三人によるライブ盤「The Third World - Underground」。1972年、コペンハーゲンのカフェ・モンマルトルで録音。

and other album(Don Cherry)

第三世界=アンダーグラウンド (SIDE A)

第三世界=アンダーグラウンド (SIDE B)

(2018/10/20)
 

【AnaDigi No.018】

THE BEST OF GRAND FUNK

 井上陽水のヒット曲「傘がない」は、グランド・ファンク・レイルロード(GFR)の最大のヒット曲「ハート・ブレイカー」のコード進行を模している。1971年の後楽園球場での来日公演は激しい雷雨の中で行われた。GFRはレッド・ツェッペリンのアメリカ公演での前座バンドだったが、完全にレッド・ツェッペリンを食ってしまった。ギター、ベース、ドラムス、そして、ヴォーカルの基本編成にハードロックの真髄がある。GFRの3作目「Closer to Home」は名盤だ。中学生の頃、「Closer to Home」のLPを友人に貸したが、友人は引っ越してしまい「Closer to Home」は戻ってこなかった。Closer to Home なのに(笑) 爆音で聴くべし!!

and other album

THE BEST OF GRAND FUNK - GRAND FUNK RAILROAD(SIDE 1)

THE BEST OF GRAND FUNK - GRAND FUNK RAILROAD(SIDE 2)

(2018/10/25)
 

【AnaDigi No.019】

SONNY ROLLINS IN STOCKHOLM 1959

 ストックホルムのラジオ局(スウェーデン・ラジオ)でのソニー・ロリンズ・トリオのライブ録音とスタジオ録音。1959年3月4日録音。ドラゴン・レーベルからリリース。メンバーは、50年代後期の彼と共演しているヘンリー・グライムス(b)とピート・ラロッカ(ds)によるピアノレス・トリオ。後にフリージャズへと傾向するヘンリー・グライムス、後に弁護士に転身したピート・ラロッカ。ピアノレスのソニー・ロリンズは必聴だ!

and other album

SONNY ROLLINS IN STOCKHOLM 1959(SIDE A)

SONNY ROLLINS IN STOCKHOLM 1959(SIDE B)

(2018/10/27)
 

【AnaDigi No.020】

野坂昭如 不浄理の唄

 40年程前、『面白半分』という雑誌があった。開高健、五木寛之、藤本義一、金子光晴、井上ひさし、遠藤周作、筒井康隆、野坂昭如などが交代で編集長を務めた。野坂昭如が編集長の時、永井荷風の作とされる戯作『四畳半襖の下張』を掲載し、刑法第175条のワイセツ文書販売の罪で起訴されていた。このアルバムは、その当時、「歌手」野坂昭如が行ったコンサートのライブ盤である。ゲストに美輪明弘(まだ髪は黄色くない)。放送禁止になるような楽曲がならんでいる。ちなみに、アタシは『四畳半襖の下張』を読んでもよくわからなかった。明治時代の語彙や言葉使いでとにかく読み難いのだ。仮に、今、どこかの雑誌が『四畳半襖の下張』を掲載したら起訴されるのだろうか(笑)

and other album

野坂昭如 不浄理の唄(SIDE A)

野坂昭如 不浄理の唄(SIDE B)

(2018/10/28)