AnaDigi No.071 ~ No.080

【AnaDigi No.071】

SOMEWHERE BEFORE - KEITH JARRETT TRIO

キース・ジャレット(1945年5月8日 - )は、米国のジャズ・ピアニスト・作曲家。
ジャズ・ピアニストとして広く認識されているが、クラシック等、ジャンルを超えた音楽表現を身上とする。中腰の姿勢で、時折うめき声を出しながらピアノを弾く独特な演奏スタイルである。本作「サムホエア・ビフォー」は、キース・ジャレットが「キース・ジャレット・トリオ」名義で1969年に発表したライブ・アルバム。
メンバーはキース・ジャレット(p) チャーリー・ヘイデン(b) ポール・モチアン(ds)。録音は、ロサンゼルスのシェリーズ・マンホール(ドラマーのシェリー・マンがオーナーの店)で1968年8月に行われた。1曲目にボブ・ディランの「マイ・バック・ペイジ」演奏しているが、同年、ザ・バーズがカヴァーしてヒットしたアレンジを採用いている。

and other album

SOMEWHERE BEFORE(1)
KEITH JARRETT TRIO
SOMEWHERE BEFORE(2)
KEITH JARRETT TRIO
(2019/3/3)
 

【AnaDigi No.072】

FROM SAXOPHONE & TROMBONE - EVAN PARKER & GEORGE LEWIS

エヴァン・パーカー(1944年4月5日生-)は、英国出身のフリー・インプロヴィゼーションのサックス奏者。欧州インプロ界の最重要人物のひとり。
ジョージ・ルイス(1952年7月14日生-)は、米国のトロンボーン奏者・作曲家である。主にフリー・インプロヴィゼーションやエレクトロニックパフォーマーとして活動しており「創造的音楽家の発展のための協会( AACM )」のメンバーである。
本作「FROM SAXOPHONE & TROMBONE」(1980年録音)は、フリー・インプロヴィゼーション・デュオである。エヴァン・パーカーは循環呼吸奏法の達人として知られているが、ジョージ・ルイスもまた循環呼吸奏法を得意とするトロンボーン奏者である。一瞬たりともふたりが放つ音は途切れない!まさに神業だ!

and other album(Evan Parker)
and other album(George Lewis)

FROM SAXOPHONE & TROMBONE(A)
EVAN PARKER & GEORGE LEWIS
FROM SAXOPHONE & TROMBONE(B)
EVAN PARKER & GEORGE LEWIS
(2019/3/6)
 

【AnaDigi No.073】

FOUR UNITS
宮沢昭,佐藤允彦,荒川康男,富樫雅彦

1969年、マイルス・デイヴィスが問題作「イン・ア・サイレント・ウェイ」を録音し、ブリジット・フォンテーヌが「ラジオのように」をリリースし、ビートルズが「アイビー・ロード」をリリースし、セルジュ・ゲンスブールが「'69はエロな年」を唄い、伝説のロック・フェス「ウッドストック」が開催された年である。その年に本作「FOUR UNITS」が録音された。すでに日本のジャズはここまで到達していた。これは誇れることだろう。
宮沢昭(ts,fl 1927年12月6日 - 2000年7月6日)
佐藤允彦(p, 1941年10月6日 -)
荒川康男(b, 1939年6月12日 -)
富樫雅彦(ds, 1940年3月22日 - 2007年8月22日)
「虹鱒」「ブラック・バス」という曲、釣りキチだった宮沢さんらしい。

and other album(宮沢昭)
and other album(佐藤允彦)
and other album(富樫雅彦)

FOUR UNITS(1)
宮沢昭,佐藤允彦,荒川康男,富樫雅彦
FOUR UNITS(2)
宮沢昭,佐藤允彦,荒川康男,富樫雅彦
(2019/3/11)
 

【AnaDigi No.074】

JAPAN SUITE - PAUL BLEY TRIO

ポール・ブレイ(1932年11月10日 - 2016年1月3日)は、カナダ出身のジャズ・ピアニスト。1960年代のフリー・ジャズ・ムーブメントに代表格である。ピアノ・トリオでの演奏の革新性と影響力の大きさでも有名である。作曲家・ピアニストのカーラ・ブレイはポール・ブレイの元妻である。
本作「JAPAN SUITE」は、1977年に来日し三重県のリゾート施設「合歓の郷」(当時はヤマハが経営していた)で行われたライブ盤である。ベースは日本人ミュージシャンと親交が多いゲイリー・ピーコックである。ちなみに、ポール・ブレイは、ゲイリー・ピーコックの妻アネット・ピーコックと親密な関係だったらしいが、このライブでは仲良く演奏している(笑)

and other album

JAPAN SUITE(1)
PAUL BLEY, GARY PEACOCK, BARRY ALTSCHUL
JAPAN SUITE(2)
PAUL BLEY, GARY PEACOCK, BARRY ALTSCHUL
(2019/3/13)
 

【AnaDigi No.075】

BALLS
BRÖTZMANN / VAN HOVE / BENNINK

ペーター・ブロッツマン(ts)、ハン・ベニンク(ds)、フレッド・ヴァン・ホーフ(p)のトリオによる欧州フリーインプロヴィゼーションの名盤「BALLS」(1970年 FMP) 圧倒的な音圧、雄叫び、閃光が見えるような金属音。破壊音。遠雷のような音。何かがきしむような音。耳を澄ませないと聴こえない音、そして、静寂...
ペーター・ブロッツマン(ドイツ、1941年3月6日、ts)
フレッド・ヴァン・ホーフ(ベルギー、1937年2月19日、p)
ハン・ベニンク(オランダ、1942年4月17日、ds,gachi,shell,voice)

and other album(Peter Brötzmann)
and other album(Fred Van Hove)
and other album(Han Bennink)

BALLS(1)
PETER BRÖTZMANN/FRED VAN HOVE/HAN BENNINK
BALLS(2)
PETER BRÖTZMANN/FRED VAN HOVE/HAN BENNINK
(2019/3/14)
 

【AnaDigi No.076】

POINT OF NO RETURN - THE WORLD SAXOPHONE QUARTET

ワールド・サキソフォン・カルテット(WSQ)の結成時のメンバーによるライブ盤。 1977年 ドイツのメールス・ニュージャズ・フェスティヴァルで録音された。
デヴィッド・マレイ(米国、1955年2月19日-、ts)
ジュリアス・ヘンフィル(米国、1938年1月24日 - 1995年4月2日、as)
オリヴァー・レイク(米国、1942年9月14日 -、as,ss)
ハミエット・ブルイエット(米国、1940年9月16日 - 2018年10月4日、bs)

and other album

POINT OF NO RETURN(1)
THE WORLD SAXOPHONE QUARTET
POINT OF NO RETURN(2)
THE WORLD SAXOPHONE QUARTET
(2019/3/19)
 

【AnaDigi No.077】

AFRICAN MARKETPLACE
DOLLAR BRAND (ABDULLAH IBRAHIM)

アブドゥーラ・イブラヒム(1934年10月9日-) 南アフリカ出身のジャズ・ピアニスト、作曲家。以前はダラー・ブランドという名で活躍していた。南アフリカのジャズである「ケープジャズ」の重鎮である。
 イブラヒムは幼少時代をケープタウンの港湾地域で過ごし、伝統的なアフリカの歌やゴスペル、ラーガからモダン・ジャズやその他の西洋音楽に至るまで多様な音楽の影響を受けた。特にデューク・エリントンとセロニアス・モンクから影響を受けたと語っている。本作は1979年録音。セシル・マクビー(b)、カルロス・ワード(as)を含む12人編成。故郷、南アフリカへのトリビュート・アルバムだ。

and other album

AFRICAN MARKETPLACE(1)
DOLLAR BRAND (ABDULLAH IBRAHIM)
AFRICAN MARKETPLACE(2)
DOLLAR BRAND (ABDULLAH IBRAHIM)
(2019/3/21)
 

【AnaDigi No.078】

SONYA - SONYA ROBINSON

ソニア・ロビンソン(1959年7月29日-)米国のジャズ・ヴァイオリン奏者。
1987年、コロンビアレコードでギタリストのジャン・ボール・ブレリーのプロデュースで本作「SONYA」をリリースした。本作のリリースに際して帝王マイルス・ディヴィスが推薦文を寄せたことで話題になった。
if you have an ear for creativity, listen to Sonya, whose phrasing and chromatic chords are reminiscent of Stuff Smith and Ray Nance. Watch out for her. - Miles Davis
しかし、マイルスの意に反して、それ以降、彼女は目立った活躍をしていないようだ。

SONYA(1)
SONYA ROBINSON
SONYA(2)
SONYA ROBINSON
(2019/3/26)
 

【AnaDigi No.079】

LEARN TO TALK - SKELETON CREW

フレッド・フリスとトム・コラで結成したバンド「スケルトン・クルー」は、1982年から米国、欧州、日本でツアーを行った。本作「Learn To Talk」はツアー後の集大成としてスイスで録音された(1983-84)。
本作が二人で録音されたとは思えないほど多彩である。フレッド・フリスは本職のギターのほか、ベース、ヴァイオリン、キーボード、ピアノ、ドラムス、ヴォーカルをやり、トム・コラも本職のチェロのほか、ベース、キーボード、ドラムス、ヴォーカルをやっている。過激とユーモアとシニカルが同居したような独特なサウンドだ。

LEARN TO TALK(1)
SKELETON CREW
LEARN TO TALK(2)
SKELETON CREW
(2019/3/27)
 

【AnaDigi No.080】

TRACKS - OSCAR PETERSON

オスカー・ピーターソン(1925年8月15日 - 2007年12月23日)は、カナダ、ケベック州モントリオール出身のジャズ・ピアニスト、作曲家。
スイング期の流れを汲む奏法にモダンな和声感覚を取り入れたスタイルで、ジャズ界きっての超絶技巧を誇り、88鍵をフルに使いこなすダイナミックな演奏と流麗なアドリブから「鍵盤の皇帝」の異名をとる。ミスタッチのほとんど無い極めて強靭なタッチと明快でハッピーな演奏が身上。ベーゼンドルファー製のピアノを好む。日本ではなぜか過小評価されている。米国でジャズ・ピアニストといえば、今でもピーターソンの名を上げる人が多い。
本作「TRACKS」は1970年、西ドイツで録音されたソロ・アルバムである。単に超絶技巧だけではないことは、これを聴けば明らかだ。

and other album

TRACKS(A)
OSCAR PETERSON Piano Solo
TRACKS(B)
OSCAR PETERSON Piano Solo
(2019/3/28)