AnaDigi No.051 ~ No.060

【AnaDigi No.051】

大阪へやって来た - 友部正人

友部正人(1950年5月25日-)フォークシンガー、詩人。本作『大阪へやって来た』(1972年)がデビュー作である。 デビューして間もない頃、ライブを聴きに行った。まだ上京する前だった。新潟市内の小さなホールだったと思うが、よく覚えていない。ただ、最前列で聴いたことは覚えている。40数年振りで『大阪へやって来た』を聴いた。やっぱりいいね! 独特なハスキーヴォイスでボブ・ディランやウッディ・ガスリーのような歌い方だ。日常の出来事や心証を歌詞に綴っている。ネットで調べてみたら友部氏はまだ現役バリバリでステージに立っているようだ。機会があったらライブに行ってみたい。何が変わって何が変わっていないか…。

and other album

大阪へやって来た(A)
友部正人
大阪へやって来た(B)
友部正人
(2019/1/28)
 

【AnaDigi No.052】

よしだたくろう オン・ステージ ともだち

本作は、デビューアルバム『青春の詩』(1970年)に続くセカンドアルバム(1971年)である。アルバムジャケットに「ニッポン放送」「実況録音盤」と記されているので、吉田拓郎がニッポン放送でやっていた深夜放送「オールナイトニッポン」でのライブ音源かと思いきや、そうではないようだ。録音日・場所は記されていないが、1971年3月 東京厚生年金会館のようである。「マークⅡ」「夏休み」「イメージの詩」などの名曲を歌っている。そして、アルバムの4分の1をMCが占めている。このシャベリが面白くて深夜放送のパーソナリティに起用されたのだと思われる。ちなみに、吉田拓郎と言えば「オールナイトニッポン」という印象だが、TBSラジオの「パックインミュージック」もやったことがある。

and other album

よしだたくろう オン・ステージ ともだち(A)
吉田拓郎
よしだたくろう オン・ステージ ともだち(B)
吉田拓郎
(2019/1/29)
 

【AnaDigi No.053】

BLOOD, SWEAT & TEARS

1967年初頭にアル・クーパー(vo,key)を中心として結成されたブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ(BS&T)。デビューアルバム『Child Is Father to the Man(子供は人類の父である)』は先鋭的な作品となったがセールス的にはイマイチであった。アル・クーパーが脱退し、新しいヴォーカルとしてデヴィッド・クレイトン・トーマスが迎えられ制作されたアルバムが本作『Blood, Sweat & Tears』であり、1969年グラミー賞の最優秀アルバム賞に輝いた。ジャズとロックにエリック・サティを添えた「ブラス・ロック」の先駆的なアルバムとなった。1969年の伝説のロック・フェス「ウッドストック」に出演した。トランペットには後にジャズ界で活躍するルー・ソロフが参加している。

and other album

BLOOD, SWEAT & TEARS(A)
BLOOD, SWEAT & TEARS
BLOOD, SWEAT & TEARS(B)
BLOOD, SWEAT & TEARS
(2019/1/30)
 

【AnaDigi No.054】

SPIRIT IN THE SKY - OPEN SKY

オープン・スカイ・トリオの『SPIRIT IN THE SKY』(1973年録音)。1973年の録音ということは、この時期、デイヴ・リーブマンはマイルス・デイヴィスのグループに参加し、『ON THE CORNER』や『BITCHES BREW』などの問題作で演奏していた。その傍ら、自己の音楽を追求するためオープン・スカイ・トリオを結成した。本作は彼らのセカンド・アルバムだ。デイヴ・リーブマンは、晩年のジョン・コルトレーンが向かっていったニグロ・スピリチュアルに傾倒しているようだ。アルバム・タイトル曲「SPIRIT IN THE SKY」では密教のお経のようなヴォイスが入った演奏になっている。因みに、オープン・スカイ・トリオは本作で活動を終えたようである。

SPIRIT IN THE SKY(1)
OPEN SKY
SPIRIT IN THE SKY(2)
OPEN SKY
(2019/1/31)
 

【AnaDigi No.055】

NE NE - PERCUSSION MUSIC FROM AFRICA - AFRICA DJOLE

ジャンベを中心としたアフリカン・パーカッション・グループ「AFRICA DJOLE」。1984年3月ベルリンの劇場「Quartier Latin」でのライブ録音。フリー・インプロヴィゼーションのFMPレーベルだが、FMP創設者のひとりヨスト・ゲバースのお気に入りでアフリカ音楽のアルバムも数枚リリースされている。

NE NE - PERCUSSION MUSIC FROM AFRICA(1)
AFRICA DJOLE
NE NE - PERCUSSION MUSIC FROM AFRICA(2)
AFRICA DJOLE
(2019/2/3)
 

【AnaDigi No.056】

SADAO WATANABE - 渡辺貞夫

ナベサダ こと 渡辺貞夫(わたなべ さだお、1933年2月1日 85歳)ジャズ・サックス奏者。栃木県宇都宮市出身。 現役バリバリの日本のジャズの重鎮。
本作『SADAO WATANABE』は、渡辺貞夫が初めてアフリカを訪問し、大いに刺激を受け制作したアルバムである。 1972年2月24日、東京イイノ・ホールで録音。録音技師は名匠・菅野沖彦。メンバーは、渡辺貞夫(as,sn,fl,perc)、高柳昌行(g)、福村博(tb,perc)、板橋文夫(p,perc)、古野光昭(b)、倉田在秀(ds) 大友良英の師匠であるインプロヴァイザー高柳昌行の起用は刺激的だ。ナベサダと同郷で、ナベサダのグループでプロ・デビューした板橋文夫は、この時22歳か。

and other album

SADAO WATANABE(A)
渡辺貞夫
SADAO WATANABE(B)
渡辺貞夫
(2019/2/4)
 

【AnaDigi No.057】

MUSIC ON MY MIND - WILLIE "THE LION" SMITH

ハーレム派ストライド・ピアノのウィリー〝ザ・ライオン"スミス(1897年11月25日 - 1973年4月18日)の『MUSIC ON MY MIND』である。1967年 ベルリン・ジャズ・フェスティヴァル出演後のパーティーで録音されたようだが、観客の拍手や歓声が入っていない。曲の切れ目がなく、リラックスした雰囲気でウィリーのMCとピアノ演奏が綴られている。戦前のハーレムのバーは、こんな感じだったのかもしれない。
ウィリーを師と仰ぐジャズの巨匠デューク・エリントン曰く Willie The Lion was the greatest influence of all the great jazz piano players who have come along. He has a beat that stays in the mind.

MUSIC ON MY MIND(A)
WILLIE "THE LION" SMITH
MUSIC ON MY MIND(B)
WILLIE "THE LION" SMITH
(2019/2/5)
 

【AnaDigi No.058】

PLAYS FOR THE FLETCHER HENDERSON FUND - BENNY GOODMAN

ベニー・グッドマン(1909年5月30日 - 1986年6月13日)米国のクラリネット奏者、バンドリーダー。スウィング・ジャズの代表的存在である。映画『ベニー・グッドマン物語』(1955年)はベニー・グッドマンの若年期を描いたアメリカ映画である。本作『PLAYS FOR THE FLETCHER HENDERSON FUND』(フレッチャー・ヘンダーソン基金のために)は、ベニー・グッドマンを世に送り出した名アレンジャー、バンドリーダーのフレッチャー・ヘンダーソンが重病に陥り、その支援として制作されたチャリティーのレコードである。テディ・ウィルソン(p)、ジーン・クルーパ(ds)とのレギュラー・トリオに、バック・クレイトン(tp)やジョン・スミス(g)等が加わったセプテットでお馴染のスタンダードを演奏している。

PLAYS FOR THE FLETCHER HENDERSON FUND(A)
BENNY GOODMAN
PLAYS FOR THE FLETCHER HENDERSON FUND(B)
BENNY GOODMAN
(2019/2/6)
 

【AnaDigi No.059】

HARD TALK - MAL WALDRON QUINTET

マル・ウォルドロン(1925年8月16日 - 2002年12月2日)アメリカ、ニューヨーク市出身のジャズピアニスト、作曲家。1954年から1956年にかけてチャールス・ミンガスのグループで活躍し、名盤『直立猿人』にも参加している。1957年からビリー・ホリデイの伴奏者となり、1959年7月に彼女が他界するまでその役を務めた。ビリーの死の5か月前に、名盤『レフト・アローン』を制作した。ビリーが作詞し、マルが作曲した『レフト・アローン』はジャズ・スタンダードとなっている。
本作『Hard Talk』は、1974年5月4日、ドイツのニュールンベルクで開催されたEast-West Jazz Festivalでのライブ録音だ。普段は大人しいタッチのピアノだが、このライブでのマルは叩きつけるように、ハードに弾いている。

and other album

HARD TALK(1)
MAL WALDRON QUINTET
HARD TALK(2)
MAL WALDRON QUINTET
(2019/2/7)
 

【AnaDigi No.060】

ONE FOR LADY - 笠井紀美子, MAL WALDRON

笠井紀美子(1945年12月15日 通称:ケメコ)は日本の宝飾デザイナー、元ジャズ歌手。米国カリフォルニア州サンタモニカ在住。1987年から音楽活動と並行して宝飾デザイン業をはじめる。1998年、30年にわたる音楽活動から引退。
本作『ONE FOR LADY』(1971年 日本で録音)は、デビュー間もない笠井紀美子とジャズ歌手ビリー・ホリディの最晩年の伴奏者だったマル・ウォルドロンとの共演作である。ビリー・ホリディゆかりの曲を歌っている。笠井紀美子(vo)、Mal Waldron (p)、鈴木良雄 (b)、村上寛 (ds)。

and other album(笠井紀美子)
and other album(Mal Waldron)

ONE FOR LADY(1)
笠井紀美子, MAL WALDRON
ONE FOR LADY(2)
笠井紀美子, MAL WALDRON
(2019/2/8)